ウェブサイトを立ち上げたい、サーバーを利用してみたいけれどどのサーバーを選べば良いかわからない、どのように利用すれば良いのかわからないという方も多いのではないでしょうか?
この記事では、初心者にも分かりやすくレンタルサーバーの基本から、種類、利用方法、そしておすすめの選び方まで詳しく解説していきます。
初心者から中級者まで参考にできる内容になっていますので、ウェブサイト運営の第一歩としてレンタルサーバーについて理解を深めていきましょう。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
アプリ・システム開発は生成AIを活用することで、従来の開発ではあり得なかった、低コスト・高品質開発・スピード開発が同時に実現できます。
▼従来の開発とAIを使った開発の違い
システムソリューションを得意とし、新規事業からDX推進まで幅広いジャンルの開発実績があります。
レンタルサーバーとは何か?
ウェブサイトを運営するのも、サービスをリリースして提供するのも「サーバー」がないことには何もできません。
しかし、普段馴染みのないサーバーを一から学んで自分の力だけで構築していこうと思ったらかなり難易度が高くなってしまいます。
そこで、登場するのが「レンタルサーバー」です。
すでに構築済みのサーバーを契約してレンタルすることで誰でも簡単にサーバーを利用することができるようになります。
ここでは、レンタルサーバーの基本的な概念とレンタルサーバーでできることについてそれぞれ解説していきます。
レンタルサーバーの基本概念
レンタルサーバーはインターネット上でサービスを提供するための「土地」のようなもので、物理的なサーバーをデータセンターに設置し、その一部を個人や企業に貸し出すサービスです。
このサーバー上には、ウェブサイトのデータやメールシステムなど、インターネットサービスを運用するためのデータが格納されます。
例えば、自宅で小さなカフェを開こうと思ったときに実店舗が必要なように、ウェブサイトを開設するにはサーバーが必要となります。
しかし、高性能なサーバーは高価であり、また24時間365日稼働させるためには専門の知識と維持管理のノウハウが必要です。
レンタルサーバーは、これらの課題を解決して手軽にウェブサイトを運営できるようなサービスとなっているのが魅力です。
サービス提供者はサーバーの設置、運用、メンテナンスを行い、ユーザーは月額料金を支払うことでサーバーの一部を利用できるようになります。
これにより、個人や中小企業でも低コストでウェブサイトを持つことが可能となっています。
レンタルサーバーでできること
レンタルサーバーを利用することで、個人や企業は様々なウェブサービスを提供できるようになります。
最も一般的な用途は、ウェブサイトやブログのホスティングでしょう。
HTMLやCSSを用いて作成したウェブサイトをアップロードすることで、世界中の人々がアクセスできるようになります。
また、WordPressのようなCMS(コンテンツ管理システム)を利用することで、プログラミングの知識がなくても簡単にウェブサイトを構築・運営できます。
さらに、ECサイトの運営も可能です。
EC-CUBEやMagentoなどのECサイト構築ツールを使ってオンラインショップを開設し、商品の販売を行うことができます。
他にも、レンタルサーバーにはメールサーバーの機能も備わっており、独自ドメインのメールアドレスを設定することができます。
そのため、企業は自社の特徴や印象を与えるメールアドレス(例:info@yourcompany.com)を使用できるようになったり、データベースのホスティングやアプリケーションの実行環境の提供など、レンタルサーバーは多岐にわたるウェブサービスの基盤となっています。
レンタルサーバーの種類と比較
レンタルサーバーを選ぶ際、共用サーバー、VPS、クラウドサーバーといった異なる種類がありますが、それぞれにメリットとデメリットが存在します。
これらのサーバーを適切に選択することは、ウェブサイトのパフォーマンス、コスト、管理のしやすさに大きく影響するといえます。
ここでは、共用サーバーとVPS、そしてクラウドサーバーの特徴を比較し、各サーバータイプがどのような用途に適しているかについて詳しく解説していきます。
共用サーバーとVPSの違い
特徴 | 共用サーバー | VPS |
---|---|---|
コスト | 低 | 中 |
パフォーマンス | 低~中 | 中~高 |
カスタマイズ性 | 低 | 高 |
スケーラビリティ | 低 | 中 |
管理のしやすさ | 高 | 中 |
適用例 | 小規模サイト
ブログ |
中規模ビジネスサイト
ECサイト |
共用サーバーは多くのユーザーが1台のサーバーを共有する形式で、低コストでウェブサイトを運営できる最大のメリットがあります。
例えば、小規模なブログや個人のポートフォリオサイトには共用サーバーが最適です。
しかし、共用サーバーは他のユーザーの影響を受けやすく、トラフィックの急増によるパフォーマンスの低下が懸念されます。
一方でVPS(仮想プライベートサーバー)は、1台の物理サーバーを複数の仮想サーバーに分割し、各ユーザーに専用のリソースを割り当てます。
VPSは共用サーバーよりも高いパフォーマンスと安定性を提供し、中規模のビジネスサイトやECサイトに適しています。
VPSでは、サーバーの設定やソフトウェアのインストールなどより高度なカスタマイズが可能ですが、その分サーバー管理に関する知識も必要となります。
クラウドサーバーとの比較
クラウドサーバーは、物理的なサーバーのリソースを仮想化してインターネットを通じて提供するサービスです。
クラウドサーバーの最大の特徴は、必要に応じてリソースを柔軟にスケーリングできる点にあります。
例えば、プロモーション期間中のアクセス急増に対応するために、一時的にサーバーのリソースを増強することなどが可能です。
クラウドサーバーは、共用サーバーやVPSと比較してより高い柔軟性とスケーラビリティを提供しますが、利用したリソースに応じた課金が行われるため、コスト管理が重要になります。
大規模なウェブアプリケーションや変動するトラフィックに対応する必要があるサイトには、クラウドサーバーが適しているといえるでしょう。
特徴 | 共用サーバー | VPS | クラウドサーバー |
---|---|---|---|
コスト | 低 | 中 | 変動 |
パフォーマンス | 低~中 | 中~高 | 高 |
カスタマイズ性 | 低 | 高 | 高 |
スケーラビリティ | 低 | 中 | 高 |
管理のしやすさ | 高 | 中 | 中~低 |
適用例 | 小規模サイト
ブログ |
中規模ビジネスサイト
ECサイト |
大規模アプリケーション
変動トラフィックサイト |
レンタルサーバーの利用方法
レンタルサーバーを利用することで個人や企業はインターネット上に自身のウェブサイトを構築し、世界中に情報を発信することが可能になります。
レンタルサーバーを利用する過程には、ドメインの取得と設定、セキュリティ対策の実施などいくつかの重要なステップが含まれています。
ここでは、レンタルサーバーを最大限に活用するための具体的な方法を、ドメインの連携とセキュリティ対策の観点から詳しく解説していきます。
ドメインとの連携
ドメインはウェブサイトのアドレスとして機能し、インターネット上でのウェブサイトの「住所」のようなものです。
レンタルサーバーを利用する際、ドメインとの連携はウェブサイトを公開する上で不可欠なステップとなります。
ドメインの選定と取得
まず、ウェブサイトの目的やブランドイメージに合ったドメイン名を選定します。
ドメイン名はウェブサイトの内容や活動を反映するべきで、一種の宣伝効果みたいなものがあるので考えて適切なものを選ぶべきです。
例えば、カフェを運営している場合、「yourcafename.com」のような自分のカフェの名前を入れるようなドメインが適しています。
ドメイン名は、ドメイン登録業者から購入することができます。
ドメインとレンタルサーバーの連携
ドメインを取得したら、そのドメインをレンタルサーバーに紐付ける作業が必要です。
ドメイン登録業者の管理画面から、レンタルサーバー業者が提供するDNS(ドメインネームシステム)サーバーの情報を設定することで行います。
これにより、ドメイン名をウェブブラウザに入力した際にレンタルサーバー上のウェブサイトが表示されるようになります。
メールアドレスの設定
ドメインとレンタルサーバーが連携されたら、独自ドメインを使用したメールアドレスを設定することができます。
例えば、「info@yourcafename.com」のような業務用メールアドレスを作成し、ビジネスコミュニケーションに利用することが可能です。
セキュリティ対策
ウェブサイトのセキュリティは、訪問者の情報を保護して信頼性を高めるために極めて重要です。
レンタルサーバーを利用する際には、以下のセキュリティ対策を講じることが推奨されます。
SSL証明書の導入
SSL(Secure Sockets Layer)証明書は、ウェブサイトと訪問者のブラウザ間の通信を暗号化してデータの盗聴や改ざんを防ぎます。
多くのレンタルサーバー業者は無料のSSL証明書を提供しています。
管理画面から簡単に設定でき、ウェブサイトのURLが「https://」で始まるようになります。
定期的なソフトウェア更新
使用しているCMS(コンテンツ管理システム)やプラグインは、定期的に最新のバージョンに更新することが重要です。
定期的な更新によってセキュリティの脆弱性を修正し、ウェブサイトを保護することができます。
強力なパスワードの使用
ウェブサイトの管理画面やデータベースへのアクセスには、強力なパスワードを設定することが重要です。
複雑で予測しにくいパスワードを使用し、定期的に変更することをお勧めします。
レンタルサーバーの選び方
レンタルサーバーを選ぶ際には、多くの要素を考慮する必要があるでしょう。
料金、性能や機能、セキュリティなど、それぞれの要素がウェブサイトの運営に大きな影響を与えるため、慎重に選択することが重要です。
ここでは、レンタルサーバーを選ぶ際のポイントを具体的に解説していきます。
料金
エックスサーバー
エックスサーバーは、月額880円(12ヶ月契約の場合)というリーズナブルな価格設定で、高品質なサービスを提供しています。
この料金には、豊富な機能と安定した性能が含まれており、初心者から上級者まで幅広いユーザーに適しています。
また、ドメインが2つ無料で提供されるため追加のコストを抑えることができます。
ConoHa WING
ConoHa WINGの料金は、月額941円(12ヶ月契約の場合)となっており、エックスサーバーと比較しても遜色のない価格設定です。
この料金には高速なサーバー性能と安定した運用が含まれており、コストパフォーマンスに優れています。
また、こちらもドメインが2つ無料で提供されるため追加のコストを抑えられる点も魅力的です。
mixhost
mixhostは、月額1650円(12ヶ月契約の場合)と他のサーバーよりもやや高めの設定ですが、アダルトサイトの運営が可能という特徴を持っています。
この料金には、高性能なサーバーと柔軟な運用が可能な環境が含まれており、特定のニーズを持つユーザーに適しています。
また、こちらはドメインが1つ無料で提供されています。
さくらのレンタルサーバー
さくらのレンタルサーバーは、月額437円(12ヶ月契約の場合)という業界内でも非常にリーズナブルな価格設定が特徴です。
この低価格でありながら、個人ブログから中小企業のウェブサイト運営まで幅広く対応可能なパフォーマンスを提供しています。
ただし、ドメインは無料ではなく別途購入が必要ですが、その他の追加コストを抑えたいユーザーにとっては魅力的な選択肢となります。
性能や機能
エックスサーバー
エックスサーバーは、PageSpeed Insightsによる計測で0.7秒という驚異的な速度を記録しており、サイトの表示速度に優れています。
また、高速環境のKUSANAGIをデフォルトで搭載しており、WordPressなどのCMSの動作も非常にスムーズです。
さらに、豊富なデータベースサポートや多様なプログラミング言語に対応しているため、様々なウェブサイトやアプリケーションの開発に適しています。
ConoHa WING
ConoHa WINGは、PageSpeed Insightsによる計測で1.1秒という速度を記録しており、ウェブサイトの表示速度に優れています。
また、最新の技術を取り入れたサーバー構成により、高い処理能力と安定した運用を実現しています。
さらに、独自の管理画面が直感的で使いやすいため初心者でも簡単にサイト運営を始めることができます。
mixhost
mixhostは、アクセス数が多いサイトでも安定して運用できるように設計されており、高い処理能力を持っています。
また、アダルトサイトを含む様々なジャンルのウェブサイトに対応しており幅広い用途で利用できます。
さらに、独自の管理画面が直感的で使いやすいのでサイト運営の効率化を図ることができます。
さくらのレンタルサーバー
さくらのレンタルサーバーは1997年からの長い運用歴を持ち、その間に蓄積された技術と経験により安定したサービスを提供しています。
基本的なウェブサイトのホスティングから、PHPやMySQLなどのプログラミング言語やデータベースのサポートも充実しており、初心者から中級者までのニーズに応えることができます。
ただし、最先端の技術や高度なカスタマイズを求めるユーザーには物足りない場合があるかもしれません。
セキュリティ
エックスサーバー
エックスサーバーは無料のSSL証明書を提供しており、ウェブサイトの通信を暗号化することが可能です。
これにより、訪問者の情報を保護して安全なウェブサイト運営を実現できます。
また、20年以上の運用歴があるため、大きな障害を出さずに安定した運営を続けている点も高いセキュリティレベルを示しています。
ConoHa WING
ConoHa WINGも無料のSSL証明書を提供しており、ウェブサイトの通信を暗号化することが可能です。
また、定期的なセキュリティアップデートと自動バックアップ機能によってウェブサイトのデータを保護し、万が一の障害から迅速に復旧できる体制を整えています。
mixhost
mixhostも無料のSSL証明書を提供しており、ウェブサイトの通信を暗号化することが可能です。
また、アダルトサイトの運営が可能であるため、特にセキュリティ面において高い基準を設けており、定期的なセキュリティチェックと迅速な対応によりウェブサイトを安全に運営できます。
さくらのレンタルサーバー
さくらのレンタルサーバーでも無料のSSL証明書の提供により、ウェブサイトの通信を暗号化して訪問者の情報を保護することが可能です。
また、長年の運用実績に裏打ちされた安定したインフラと定期的なセキュリティアップデートにより、ウェブサイトを安全に運営できる環境を提供しています。
ただし、高度なセキュリティ機能や専門的なセキュリティ対策を求める場合は、追加のセキュリティサービスの利用を検討する必要があります。
レンタルサーバーのまとめ
この記事では、レンタルサーバーの基本から選び方まで初心者にもわかりやすく解説してきました。
レンタルサーバーはインターネット上でサービスを提供するための「土地」のようなもので、物理的なサーバーをデータセンターに設置し、その一部を個人や企業に貸し出すサービスです。
共用サーバー、VPS、クラウドサーバーなどの種類があり、それぞれの特徴を理解して自分のニーズに合ったサーバーを選ぶことが重要です。
個人的に利用してみたい方でも気軽に利用でき、料金自体もそこまで負担にはならないため学習用としても重宝されることが多いです。
レンタルサーバーをうまく使いこなすことで中小企業や個人でも様々なことに挑戦できる幅が広がりますので、試しに導入してみるのもおすすめです。
レンタルサーバーを含めたインフラ知識や依頼などでお悩みの方は、経験と知識が豊富なJitera社に一度ご相談してみてはいかがでしょうか。