Amazon社が提供するAWS(Amazon Web Service)を導入しようと考える際に料金について理解することは重要です。
ただ、AWSで提供されているサービスの種類は多く、またそれぞれ料金が異なるため導入したいけど必要な費用の目安が分からないと考える人は少なくありません。
本記事では、AWSの費用に関する基本から、各サービスの費用に関するポイント、料金シミュレーションの方法まで詳しく解説していきます。各サービスごとに解説しているため、AWS導入を考えている人は、ぜひ参考にしてみてください。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
アプリ・システム開発は生成AIを活用することで、従来の開発ではあり得なかった、低コスト・高品質開発・スピード開発が同時に実現できます。
▼従来の開発とAIを使った開発の違い
システムソリューションを得意とし、新規事業からDX推進まで幅広いジャンルの開発実績があります。
AWSの費用概要:基本を把握しよう
AWSは、Amazon社が提供するクラウドコンピューティングサービスで利用したいサービスに課金を行う従量課金制が基本的な料金構造となっています。
各サービスで値段が異なり、また同じサービスでもプランによって金額が変わってくることが特徴です。またケースによっては追加料金が発生する場合もあるため注意しましょう。
- AWSで提供されているサービスは多く、主に以下のような機能が提供されています。
- Amazon EC2
- Amazon Elastic Beanstalk
- Amazon S3
- Amazon EBS
- Amazon RDS
- Amazon Aurora
- Amazon SageMaker
- Amazon VPC
- Amazon Route 53
- Amazon SQS
- Amazon SNS
- Amazon Redshift
- Amazon Athena
- Amazon CloudFront
- Amazon CloudWatch
それぞれ機能や価格が異なり、組み合わせ次第で必要な経費が変わってきます。次章では、AWSの各サービスの費用の味方をみていきましょう。
【AWSサービス別】費用の見方
AWSには、前述の通り多くのサービスがありそれぞれ料金プランが異なります。そのため組み合わせ次第で必要経費が変わるため、AWS導入を考えている場合は、各サービスの費用について抑えておくことがおすすめです。
各サービスでは、リージョン(利用地域)毎に異なる料金が設定されています。こちらでは、リージョンが「アジアパシフィック(東京)」の場合のAWSサービス別の概要や料金、料金プランの詳細などについてみていきます。
Amazon EC2
Amazon EC2は、Amazon Elastic Compute Cloudの略称で、AWSクラウド上で柔軟に拡張可能なコンピューティングキャパシティーを提供する機能です。
使用することでハードウェアの開発や運用コストの削減効果が期待でき、それによってアプリケーション開発とデプロイの迅速化も行えます。
Amazon EC2は、AWSの無料利用枠に含まれており1年間毎月750時間分のLinux、RHEL、SLES t2.microまたは t3.microインスタンスが利用できます。
料金プランには、オンデマンド、Savings Plans、リザーブドインスタンス、Amazon EC2 スポットインスタンスなど、複数の方法が設定されていることが特徴です。より詳しいAmazon EC2の料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
料金プラン | 料金 |
オンデマンド | 0.0054USD~/時 |
Savings Plans | 0.0042USD~/時 |
リザーブドインスタンス | 2.48USD~/月 |
Amazon EC2 スポットインスタンス | Linux/UNIX:0.0018USD~/時 Windows:0.0053USD~/時 |
Amazon Elastic Beanstalk
Amazon Elastic Beanstalkは、アプリケーションやサービスのデプロイとスケーリングを行うサービスです。アプリケーションのアップロードだけでリソースのプロビジョニングやロードバランシング、オートスケーリング、モニタリングなどの細かい作業が可能になります。
また複数のプログラミング言語に対応していることも魅力でPHP、Java、Python、Ruby、Node.js、.NET、Go、Dockerに対応しています。
Amazon Elastic Beanstalkでの追加料金は発生しませんが、アプリケーションの保存や実行に必要なAWSリソース(EC2インスタンス、S3バケットなど)を利用した場合に各リソースで料金が発生するため注意が必要です。
より詳しいAmazon Elastic Beanstalkの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
Amazon S3
Amazon S3は、Amazon Simple Storage Serviceの略称でAWSが提供するオブジェクトストレージサービスです。
スケーラビリティやデータの可用性、セキュリティの高さ、パフォーマンス性の高さが魅力です。ユースケースにあわせてあらゆる規模のデータの保存、保護ができます。
Amazon S3にも、AWS無料利用枠が設定されており、1年間無料で5GB分の標準ストレージや20,000 件のGetリクエスト、2,000 件のPutリクエストが利用可能です。
料金は、各機能の使用分だけ支払うタイプとなっており、ストレージやリクエスト、データ転送、ストレージ管理、インサイト、レプリケーション、変換とクエリ機能のそれぞれで料金プランが設定されています。より詳しいAmazon S3の料金を知りたい場合は、こちらから確認可能です。
料金プラン | 料金 |
ストレージ | ・S3標準
最初の 50 TB/月:0.025USD/GB 次の 450 TB/月:0.024USD/GB 500 TB/月以上 :0.023USD/GB ・S3 Intelligent-Tiering 0.002~USD/GB ・S3 Express One Zone すべてのストレージ/月:0.18USD/GB ・S3標準 – 低頻度アクセス (S3 標準 – IA) すべてのストレージ/月:0.0138USD/ GB ・S3 Glacier Instant Retrieval すべてのストレージ/月:0.005USD/ GB ・S3 Glacier Flexible Retrieval (旧 S3 Glacier) すべてのストレージ/月:0.0045USD/ GB ・S3 Glacier Deep Archive すべてのストレージ/月:0.002USD/ GB ・S3 One Zone –低頻度アクセス すべてのストレージ/月:0.011USD/ GB |
リクエスト | ・PUT、COPY、POST、LIST リクエスト (1,000 リクエストあたり)
0.0024~0.065USD ・GET、SELECT、他のすべてのリクエスト (1,000 リクエストあたり) 0.00019~0.01USD ・ライフサイクル移行リクエスト (入) (1,000 件のリクエストあたり) 0.01~0.065USD ・データ取り出しリクエスト (1,000 リクエストあたり) 0.025~11.0USD ・データ取り出し (GB あたり) 0.005~0.033USD |
データ移送 | ・インターネットからAmazon S3へのデータ転送受信
すべてのデータ受信:0.00USD/GB ・Amazon S3からインターネットへのデータ転送送信 最初の 10 TB/月:0.114USD/GB 次の 40 TB/月:0.089USD/GB 次の 100 TB/月:0.086USD/GB 150 TB/月以上 :0.084USD/GB ・Amazon S3からのデータ転送 0.00~0.09USD/GB |
セキュリティとアクセスコントロール | ・S3 アクセス許可リクエスト (1,000 リクエストあたり)
0.03USD |
Amazon EBS
Amazon EBSは、Amazon Elastic Block Storeの略称で、Amazon EC2インスタンスで使用するためのブロックレベルでストレージボリュームを提供する機能です。
無料利用枠として、汎用ストレージまたは磁気ストレージの任意の組み合わせで30GBを12か月間無料で利用できます。
Amazon EBSの料金は、プロビジョニングした分だけ請求されることが特徴です。
ボリュームタイプごとにプロビジョニングにした容量(GB/月)で金額が異なります。より詳しいAmazon EBSの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
利用機能 | 料金 |
Amazon EBS ボリューム | ・汎用 SSD (gp3) – ストレージ:0.096USD/GB 月
・汎用 SSD (gp3) – IOPS:(3,000 IOPSまで)無料 (超過分)1 か月におけるプロビジョンド IOPS あたり 0.006USD ・汎用 SSD (gp3) – スループット:(125MB/秒まで)無料 (超過分)1 か月におけるプロビジョンド MB/秒あたり 0.048USD ・汎用 SSD (gp2) ボリューム:1 か月にプロビジョニングされたストレージ 1 GB あたり 0.12USD ・プロビジョンド IOPS SSD (io2) – ストレージ:0.142USD/GB 月 ・プロビジョンド IOPS SSD (io2) – IOPS 最大32,000IOPS:0.074USD/月 32,001~64,000IOPS:0.052USD/月 64,000IOPS超:0.036USD/月 ・プロビジョンド IOPS SSD (io1) ボリューム 1か月にプロビジョニングされたストレージ1GBあたり0.142USD 1か月にプロビジョニングされたIOPSあたり0.074USD ・スループット最適化 HDD (st1) ボリューム 1か月にプロビジョニングされたストレージ1 GBあたり0.054USD ・Cold HDD (sc1) ボリューム 0.018USD/プロビジョニングされたストレージの GB-月 |
Amazon RDS
Amazon RDSは、Amazon Relational Database Serviceの略称でAWSが提供するリレーショナル型のデータベースサービスです。
データベース構築に必要なリソースが提供されているため、ユーザーは容易にデータベース構築ができます。
AWSの無料利用枠として、1年間無料で以下の機能がお試しで利用可能です。
- 一部のシングルAZインスタンスデータベース:750時間(1か月あたりの使用量)
- SSD (gp2) ストレージ: 20 GB(1か月あたりの使用量)
- 自動データベースバックアップ用ストレージ: 20 GB(1か月あたりの使用量)
Amazon RDSの料金形態として、オンデマンド型とリザーブドインスタンス型から選べます。また、使用するエンジンやデプロイ先でも料金が変動することが特徴です。
こちらでは例としてAmazon RDS for MySQLを利用した場合の料金について紹介します。より詳しいAmazon RDSの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
料金プラン | 料金 |
オンデマンドインスタンス | スタンダードインスタンス:0.025~9.941USD/時
メモリ最適化インスタンス – 現行世代:0.255~9.876USD/時 |
リザーブドインスタンス | 0.02~12.693USD/時 |
Amazon Aurora
Amazon Auroraは、AWSが提供するMySQLおよびPostgreSQLと互換性があるリレーショナルデータベース管理システム(RDBMS)です。
自動バックアップやフェイルオーバー、拡張性の高さを特徴に持ちます。
Amazon Auroraの料金は、データベースインスタンス、ストレージ、I/Oに分かれていることが特徴です。
各料金はデータベースクラスター構成とユーザーが有効にしたオプション機能に基づいて料金が決まります。詳細な料金を知りたい場合はこちらから確認可能です。
料金プラン | 料金 |
データベースインスタンス | ・Aurora MySQL 互換エディション
Aurora Serverless v2 Aurora Standard:0.20USD(ACU時間あたり) Aurora I/O 最適化:0.26USD(ACU時間あたり) Aurora Serverless v1:0.10USD/ACU 時間 ・Aurora PostgreSQL 互換エディション Aurora Serverless v2 Aurora Standard:0.20USD(ACU時間あたり) Aurora I/O 最適化:0.26USD(ACU時間あたり) Aurora Serverless v1:0.10USD/ACU 時間 |
データベースストレージ | Aurora Standard:0.12USD(毎月の GB あたり)
Aurora I/O 最適化:0.27USD(毎月の GB あたり) |
I/O | Aurora Standard:0.24USD/100万リクエスト
Aurora I/O 最適化:利用料金に含まれる |
Amazon SageMaker
Amazon SageMakerは、高性能で低コストの機械学習を実現するツールを統合したフルマネージド型サービスです。
インスタント作成やモデル構築、トレーニング、デプロイまでのフローを実施できます。
Amazon SageMakerでは、 SageMakerリソースを作成した最初の月から2か月間の無料トライアルが実施されてることが特徴です。
料金プランにはオンデマンド料金とSavings Plansが設定されており、Amazon SageMakerの各機能でそれぞれ料金が発生します。
Amazon SageMakerの機能は主に10種類以上あるため、それぞれの特徴や料金プランを理解することが重要です。
より詳しいAmazon SageMakerの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
料金タイプ | 料金 |
オンデマンド | ・Studio-Notebook:0.05~35.894USD/時
・ノートブック:0.0464~35.894USD/時 ・処理:0.05~28.152USD/時 ・DataWrangler-Interactive:0.922USD/時 ・DataWrangler-Processing:0.922~5.53USD/時 ・トレーニング:0.115~37.688USD/時 ・ホスティング:0.056~28.152USD/時 ・BatchTransform:0.115~28.152USD/時 |
Savings Plans | ・Studio-Notebook:0.036~25.40925USD/時
・ノートブック:0.0331~25.40925USD/時 ・処理:0.036~22.11105USD/時 ・DataWrangler-Interactive:0.6768USD/時 ・DataWrangler-Processing:0.6768~4.062USD/時 ・トレーニング:0.0852~27.84219USD/時 ・ホスティング:0.03972~22.11105USD/時 ・BatchTransform:0.0852~22.11105USD/時 |
Amazon VPC
Amazon VPCは、Amazon Virtual Private Cloudの略称で、リソースの配置や持続性、セキュリティを含む仮想ネットワーク環境を提供するサービスです。
VPC内のほとんどのリソースにIPv4とIPv6の両方を使用でき、リソースとアプリケーションへのアクセスが容易かつ安全に行えます。
Amazon VPCの作成と使用に追加料金は発生せず、オプションのVPC機能が使用量に応じて料金が発生することが特徴です。
より詳しいAmazon VPCの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能名 | 料金 |
NATゲートウェイ | 0.062USD |
IPAM | 0.00027USD |
ネットワーク分析 | ・トラフィックミラーリング:0.0018/ENIごとの時間料金
・Reachability Analyzer:0.10USD/分析1回 ・Network Access Analyzer:0.002/(ネットワーク評価件数×ENI個数) |
パブリック IPv4 アドレス | 使用中:0.005USD/時アイドル状態:0.005USD/時 |
Amazon Route 53
Amazon Route 53は、可用性が高くスケーラブルなDNSウェブサービスです。ユーザーリクエストをAWSまたはオンプレミスで実行されているアプリケーションに接続します。
Route 53が応答するDNSクエリの数に応じて料金が発生する従量課金制を採用していることが特徴です。
1つのホストゾーンの利用に対して月額が発生し、1か月に満たない場合は日割り計算されません。ただし、テストができるように作成後12時間以内に削除されたホストゾーンは無料となるのでテスト目的で利用する場合は削除のし忘れに気を付けましょう。
より詳しいAmazon Route 53の料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
ホストゾーンとレコード | ・最初の25ホストゾーン:0.50USDホストゾーンごと/月
・追加ホストゾーン:0.10USDホストゾーンごと/月 ・超過分レコード:0.0015USDレコードごと/月 |
クエリ | ・標準的クエリ 最初の10億クエリ/月:0.40USD(100万クエリごと)超過/月:0.20USD(100 万クエリごと)・レイテンシーベースのルーティングクエリ 最初の10億クエリ/月:0.60USD(100万クエリごと)超過/月:0.30USD(100 万クエリごと)・Geo DNS および地理的近接性に基づくクエリ 最初の10億クエリ/月:0.70USD(100万クエリごと)超過/月:0.35USD(100 万クエリごと)・IP ベースのルーティングクエリ* 最初の10億クエリ/月:0.80USD(100万クエリごと)超過/月:0.40USD(100 万クエリごと) |
Amazon SQS
Amazon SQSは、Amazon Simple Queue Serviceの略称で安全性と耐久性があるホストキューを提供するサービスです。
ソフトウェアコンポーネント間で任意の量のメッセージの送信、保存、受信ができます。
標準キューとFIFOキューの2種類のキュータイプを提供しておりそれぞれに料金設定されていることが特徴です。
無期限で毎月100万件までのAmazon SQSリクエストを無料で行えます。より詳しいAmazon SQSの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
Amazon SQSリクエスト | ・標準キュー (100 万リクエストあたり) 最初の100万リクエスト:無料 100万から1,000億:0.40USD/月 1,000億から2,000億:0.35USD/月 2,000億以上:0.32USD/月・FIFO キュー (100 万リクエストあたり) 最初の100万リクエスト:無料 100万から1,000億:0.50USD/月 1,000億から2,000億:0.46USD/月 2,000億以上:0.42USD/月 |
Amazon SQSのデータ転送 | ・データ受信:0.00USD/GB
・データ送信 |
Amazon SNS
Amazon SNSは、Amazon Simple Notification Serviceの略称です。
配信者から受診者へのメッセージ配信を提供するマネージドサービスとなります。
料金は使用したトピックタイムに基づいて、使用した分の料金が発生します。SNSトピックは、標準トピックとFIFOトピックの2種類に定義されていることが特徴です。
より詳しいAmazon SNSの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
標準トピック | ・APIリクエスト 毎月最初の100万リクエスト:無料 超過分:0.50USD/100万リクエストごと・通知配信(モバイルプッシュ通知) 毎月最初の100万件の通知:無料 超過分:0.50USD/100万通知・通知配信(Email/Email-JSON) 毎月最初の1,000件の通知:無料 超過分:2.00USD/100万通知・通知配信(HTTP/S) 毎月最初の10万件の通知:無料 超過分:0.60USD/100万通知 |
FIFOトピック | ・API リクエストとペイロードデータ 発行API リクエスト、および発行バッチ API リクエスト:0.39USD/100万件、および0.0221/GBサブスクリプションメッセージ:0.013USD/100万件、および0.0013USD/GB |
Amazon Redshift
Amazon Redshiftは、AWSが提供するクラウドベースのフルマネージド型データウェアハウスサービスです。
機械学習も活用した超並列処理アーキテクチャでビジネスの意思決定を迅速かつ低コストで行うことができます。
Amazon Redshiftは、無料利用枠として2か月間の無料トライアルが実施されていることが特徴です。1か月あたり750時間無料で使用可能で、Amazon Redshift Serverlessを利用したことがない場合はコンピューティングとストレージ利用専用で90日間有効の300USDクレジットが付与されます。
プロビジョニングされたAmazon Redshiftではオンデマンドインスタンスやリザーブドインスタンス形式の料金形態を採用。さらにAmazon Redshift Serverlessでは、ワークロードの処理中に消費された容量に対してのみ料金が発生します。より詳しいAmazon Redshiftの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
料金タイプ | 料金 |
オンデマンド料金 | 現行世代 ・高密度コンピューティング DC2:0.314~6.095USD/時 ・Redshift マネージドストレージを備えた RA3:1.278~15.347USD/時旧世代 ・高密度コンピューティング:0.314~6.095USD/時・高密度ストレージ:1.19~9.52USD/時・高密度ストレージ DS2:1.19~9.52USD/時 |
リザーブドインスタンス | 1年:182.00~7842.32USD/月 3年:405.88~4873.48USD/月 |
Amazon Athena
Amazon Athenaは、標準SQLを用いてAmazon S3内のデータを直接、シンプルに分析できるよう構築されたサーバーレスでインタラクティブな分析サービスです。
料金形態もシンプルで、処理されたデータやコンピューティングに基づいて料金が発生します。
具体的には、クエリエンジンや実行結果を格納する作業ディレクトリ、リソースタグをしているワークグループを作成して、そのワークグループに応じて2種類の課金形態から選択することが特徴です。
より詳しいAmazon Athenaの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
SQL クエリ | 5.00USD per TB of data scanned |
Apache Spark | 0.50USD per DPU-hour billed per minute |
Amazon CloudFront
Amazon CloudFrontは、AWSが提供するコンテンツ配信ネットワーク(CDN)サービスです。
ユーザーへの静的および動的なウェブコンテンツの配信を安全かつ高速に行えます。
AWSの無料利用枠として、1TBのデータ転送や1,000万件のHTTPまたはHTTPSリクエスト、200万件のCloudFront Function呼び出しが各月で常に無料です。
料金形態は利用形態や地域、機能の選択によって異なります。また別途料金が発生するオプションも付与できることが特徴です。
より詳しいAmazon CloudFrontの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
データ送信 | インターネットへのリージョンレベルのデータ転送 ・10TBまで:0.114USD/GB ・次の40TB:0.089TB/GB ・次の100TB:0.086TB/GB ・次の350TB:0.084TB/GB ・次の524TB:0.080TB/GB ・次の4PB:0.070TB/GB ・5PB超:0.060TB/GBオリジンへのリージョンレベルのデータ転送 ・すべてのデータ転送:0.060USD/GBHTTPメソッドのリクエスト料金 ・HTTPリクエスト:0.0090USD/1万件 ・HTTPSリクエスト:0.0120USD/1万件 |
エッジコンピューティング | ・CloudFront Functions:0.10USD/100万回の呼び出し
・CloudFront KeyValueStore:0.03USD/100万回の呼び出し ・Lambda@Edge:0.60USD/リクエスト100万件 |
Amazon CloudWatch
Amazon CloudWatchは、AWSリソースやAWSで実行されているアプリケーションをモニタリングおよび管理するサービスです。
アプリケーションやインフラストラクチャ、ネットワーク、サービスを含むスタック全体をモニタリングしてアラームやログ、イベントデータを利用して自動アクションを実行します。それによって問題解決に必要な平均時間の短縮が可能です。
無料利用枠として利用できるアプリケーションが多数用意されています。例えばダッシュボードは1か月あたり最大50メトリクスを参照する3つのカスタムダッシュボードや全ての自動ダッシュボードが無料です。
料金形態としては、Amazon CloudWatchの各機能で料金が設定されており、毎月利用した分をそれぞれ月末に請求されます。より詳しいAmazon CloudWatchの料金を知りたい場合は、こちらから確認できます。
機能 | 料金 |
ログ | ログ
・スタンダード 0.76USD/GB ・低頻度アクセス 0.38USD/GB ・保存 (アーカイブ) 0.033USD/GB ・分析 (Logs Insights のクエリ) スキャンしたデータ 1 GB あたり 0.0076USD ・検出およびマスク (データ保護) スキャンされたデータ 1 GB あたり 0.12USD ・分析 (Live Tail) 0.01 USD/分 |
メトリクス | メトリクス
・最初の 10,000 メトリクス:0.30USD/月 ・次の 240,000 メトリクス:0.10USD/月 ・次の 750,000 メトリクス:0.05USD/月 ・1,000,000 を超えるメトリクス:0.02USD/月 |
ダッシュボード | 3.00USD/月 |
アラーム | メトリクスのアラーム
・標準解像度メトリクスアラーム:0.10USD/月 ・高解像度メトリクスアラーム:0.30USD/月 集計されたアラーム ・複合アラーム:0.50USD/月 |
AWS料金シミュレーション:実際の費用を見積もる
AWSには料金シュミレーションができるツールが公開されています。こちらでは実際にAWSシュミレーションを使用して実際の費用を見積もってみましょう。
AWS料金シミュレーションツールの使い方
AWS料金シミュレーションツールは、各サービストップの「見積もりの作成」または料金タブの「AWS 料金計算ツール」をクリックして利用開始可能です。
各サービスごとにシュミレーションが可能で、実際にプロジェクトで利用する予定のAWSサービスを選択して見積もりと予算を照らし合わせることができます。
そのため、コストを最適化させたい場合にAWS料金シミュレーションツールを利用することは効果的です。またシミュレーション結果はエクスポートが可能なため、
実際のプロジェクトにおける料金見積もり
こちらでは、実際のプロジェクトを例にAWS料金シミュレーションツールを用いた料金見積もりの手順を紹介していきます。「ウェブアプリケーション開発」を例に見ていきましょう。
- AWS料金シミュレーションツールを立ち上げる
- プロジェクトに必要なAWSサービスを選択する
- 選択したAWSサービスの詳細を設定して見積もりを設定する
STEP1:AWS料金シミュレーションツールを立ち上げる
AWS料金シミュレーションツールは各サービストップの「見積もりの作成」または料金タブの「AWS 料金計算ツール」をクリックして利用開始可能です。
STEP2:プロジェクトに必要なAWSサービスを選択して料金見積もりを行う
ツールを立ち上げたら見積もりを作りたいAWSサービスを追加していきます。
ウェブアプリケーション開発の場合は、ホスティングに用いられるAmazon S3やアプリケーション実行に使用可能なAmazon EC2、Amazon RDSを用いる機会が多いためこちらでは上記サービスで見積もりシュミレーションを行いましょう。
STEP3:選択したAWSサービスの詳細を設定して見積もりを設定する
該当サービスを選択するとさらに、使用状況の詳細を入力が求められるため入力しましょう。
入力が完了すると入力内容に応じたコストが表示されます。コストの表示は詳細入力に対して反映するため、コストと性能を考えてさまざまなパターンで作成することがおすすめです。
ウェブアプリケーション開発に用いられるAWSサービスでは、以下の観点でリソースの詳細設定を行います。
- EC2: インスタンスタイプ、数、OSの選定。
- S3: ストレージ容量、リクエスト数の予測。
- RDS: データベースエンジン、インスタンスクラス、ストレージ容量の設定。
必要な機能を設定後は、予算や要望に合わせてオプションの検討を行いましょう。
AWSのコスト削減戦略:賢い運用で節約
こちらでは、各AWSサービスを最適に使用して、コストを削減する方法を見ていきましょう。
サービスの選定と最適化
AWSのコスト削減をするうえでサービスの選定と最適化は必要不可欠です。プロジェクトの要件やニーズによってAWSサービスに求める機能は異なります。
またAWSの各サービスは事業規模に合わせて量を選択できるため、最適な規模感でのサービス利用が重要です。
例えば、コンピューティングサービスが必要な場合はAmazon EC2を選択し、更にプロジェクト規模に合わせることが求められます。
適切なサービスや最適化が出来ないと無駄なコストを払うことになり長期的に見れば大きなマイナスに繋がります。
そのため、コスト削減戦略として適切なサービス選定とサービスの最適化は重要です。
アーキテクチャの調整とコスト管理
アーキテクチャの調整とコスト管理を徹底することでAWSのコスト削減が可能です。
リスクマネジメントの観点から新しいプロジェクトを始める際には、スモールスタートすることが重要になる場面があります。
アーキテクチャの規模やコストを管理して現状必要な分だけ利用できるように調整することで不要なコストを抑えることが可能です。
例えば、AWS LambdaやAmazon S3などのサーバーレスアーキテクチャを導入することで適切なリソースを適切なタイミングで必要なだけ利用することができます。
またAWS BudgetsやCloudWatchなどのコスト管理サービスのアラーム機能を活用することで適宜設定した値を超えないかコスト管理が可能です。
割引プログラムを適用
AWSの支払い方法の中には定価の値段から大幅に割引きする支払い方法があります。
AWSにおける定価での支払い方法は従量課金制の「オンデマンド」ですが、事前に必要な分を予約する「リザーブドインスタンス」や「Savings Plans」、余剰分を使う「スポットインスタンス」は最大で約70%の割引きが可能です。
利用した分だけ支払うオンデマンドと比べて、長期利用の確約をすることで割引きが適応されるため、自社のプロジェクトの将来性や拡張性などを鑑みて判断しましょう。
自動スケーリングやリザーブドインスタンスを活用
自動スケーリングやリザーブドインスタンスを活用することでコスト削減が可能です。
自動スケーリングでは、安定した予測可能なパフォーマンスを低コストで維持するためにアプリケーションをモニタリングし、容量を自動で調整します。
またリザーブドインスタンスで長期間の利用を確約させることでオンデマンド利用よりも割引くことが可能です。
ケーススタディ:AWSでのコスト効率の良いシステム構築事例
最後にAWSでのコスト効率の良いシステム構築事例を3つ紹介していきます。各事例を参考に自社プロジェクトに活用できるか参考にしてみてください。
株式会社千趣会
通販ビジネスを多チャネルで展開している株式会社千趣会では、2013年に紙カタログからECサイトへのデジタル化を初期導入費用を抑えて、かつ迅速に開発を行うためにAWSの利用を開始しました。
利用したAWSは、Amazon EC2を中心に、Amazon S3、Amazon ElastiCache、AWS CloudFormation や Amazon RDSを組み合わせたものでした。
各サービスを活用してプライベートネットワーク網とAWS間、プライベートクラウドのデータセンターとAWS間の2系統で接続を行いレスポンスの確保や大量データのシステム間連携に利用されました。
千趣会では、AWSの導入によってSIerに支払っていたサーバー構築費用が大幅に削減し、目標であった20%程度のコスト削減に成功しています。
株式会社ドリコム
株式会社ドリコムでは、ソーシャルゲームなどのゲーム事業を展開しています。ソーシャルゲームの運営において、データに基づいた継続的かつ高速な改善対応は重要です。
当初はオンプレミス環境でのログ収集や分析を行っていましたが、老朽化や属人化、冗長化が進んで運用効率が低下するなどの課題が発生しました。
これらの課題を解決するために、AWSのAmazon Kinesis、Amazon Athenaを駆使したリアルタイム集計とAmazon QuickSightのグラフィカルな分析能力を評価。これらを中心に分析基盤を構築していきました。
新たな分析基盤によってシステムコストの変動費化と60%のコスト削減に成功し、ダッシュボード運用の人的コストは80%も削減しました。
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)
PayPay銀行(旧ジャパンネット銀行)は、日本初のネット専業銀行です。OA系システムのサーバーの老朽化やOSの保守切れや重要データを補完するファイルサーバーが事務拠点に設置されるというセキュリティ面での問題がありました。
これらの課題解決すべくスピード、低コスト、24/365 サービスを前提とするシステムの選定が求められ、検討の結果AWSが選ばれたのです。
PayPay銀行が活用したのはAmazon EC2、Amazon EBS、Amazon S3、Amazon Glacier、Amazon VPC、AWS Direct Connect、Elastic Load Balancing、AWS Identity and Access Management、Amazon Cloud watch、AWS CloudTrail となります。
マルチアベイラビリティーゾーンに各種業務サーバーを冗長構成で配置し、既存オンプレミス環境と AWS が専用線接続されていることが特徴です。
AWS導入によって、短期構築・コスト抑制・規模変化への柔軟な対応・災害対策の実現ができました。
コストとしては、固定費が変動費に変わり、データセンター運用経費やハードウェア購入費用、保守費用、運用監視費用が削減され5年で20%のオンプレミス比の削減が予測されています。
ASWコスト削減を実現した成功事例
AWSでは、オンプレミス型などの従量課金制やリザーブドインスタンスなどの長期利用を確約することでさらに割引きができる制度が整っており、多くのプロジェクトのコスト削減を実現してきました。
またAWS事態に多くのサービスがあり、ユーザーは必要に応じて導入することが可能です。そのため拡張性が高く、他AWSサービスとの互換性もあるため柔軟性に優れているといえるでしょう。
費用感に関しても、各サービスで細かく調整ができるため、プロジェクトの予算やスモールスタートに合わせることが可能です。迅速かつスケーラビリティに優れてコストも抑えたい場合はAWSの導入を検討してみてください。
AWSを導入したいけど費用感やどのサービスを利用すべきかお困りの際は、ぜひ株式会社Jiteraに一度ご相談してみてはいかがでしょうか。