デザインは「余白」がとても重要。Webデザイナーが知るべき余白デザインについて詳しく解説!

ウェブサイトやアプリのデザインにおいて、コンテンツと同じくらい重要なのが「余白」です。

余白とはデザインの要素間に意図的に設けられた空間のことで、単なるスペースとは異なります。余白はユーザーの視線誘導、情報の区切り、デザインのリズムづくりなど、様々な効果を生み出します。しかし、余白の設定はデザイナーにとって難しい課題でもあります。本記事では、余白の効果的な使い方を解説します。

デザイナーはもちろん、事業責任者や経営者の方にも参考になる内容となっています。CVR向上や売上アップのために、余白デザインの重要性をぜひご理解ください。

Nao Yanagisawa
監修者 Jitera代表取締役 柳澤 直

2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立

2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当

2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発

2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出

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執筆者 エンジニア Sakai

制御系システムや自動化システムの新規開発を中心に、15年以上の開発経験を持つ現役エンジニアです。『デジタルは人と人をつなぐもの』という言葉が好きです。デジタルの世界をわかりやすく伝えていきます。

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    余白の配置と大きさの決める方法

    余白の配置と量の決定には、要素同士の関係性やバランス、コンテンツ量との調和など、総合的な視点が必要です。要素のグルーピングを明確化したり、視覚的な均整を保つためにも、状況に応じた余白の調整が重要です。

    またUI/UXとの関係も考慮し、情報設計との整合性を図ることが大切です。余白の決定法をマスターすることがデザイン力向上につながります。

    要素との関係性を考える

    余白の配置と大きさを決めるには、まず要素同士の関係性を考えることが重要です。関連性の強い要素同士は近接させ、非関連の要素は適度に離すことで、情報のまとまりが明確になります。

    例えば、見出しと本文は密接に関連するため、見出しの下には小さな余白を取って近接させます。一方で、異なる章の間は関連性が薄いため、段落の下に大きな余白を取って明確に区切ります。要素に意味的なまとまりがあるか否かを考え、関連性の度合いに応じて余白の量を調整するのです。

    UIデザインにおいて、情報設計とコンテンツ構造を理解した上で、意味的なグルーピングに基づいて余白を設定することが重要です。要素同士の関係性に着目することが配置設計の第一歩となります。

    バランスの取り方を検討する

    ページレイアウトのバランスも考慮し、左右対称ではなくとも視覚的な均整が保たれるよう、余白の大きさを調整します。重要度に応じてサイズに変化をつけることも効果的です。

    コンテンツを中心に、上下左右に取る余白の量や比率を調整することで、視覚的な重心バランスを計算する必要があります。重要な要素ほど余白が大きい傾向にする「不均衡なバランス」が好ましいでしょう。

    例えば、縦長のキービジュアルの左右に不均等な余白を取り、右寄りの重心にすることで迫力を増すことができます。逆に横長の状況では左右の余白比を変更し、画面の見え方を最適化できます。

    コンテンツ量との調和を図る

    コンテンツ量が多い部分と余白は相対的に小さく、コンテンツの少ない部分では余白を大きく取るなど、全体の調和を図ります。

    例えば、テキスト量の多い記事本文の上下には行間よりも少し大きめの余白を確保し、見出しとの間隔を詰めます。一方、画像と短いキャプションしかない部分では、画像周囲の余白を大きく取って見栄えを良くします。

    同様に、コンテンツによって必要な余白も異なります。文字主体の場合は読みやすさを重視して行間・字間に余白が必要ですが、大きなキービジュアルの場合は最小限でもインパクトがあります。

    コンテンツ量と機能面の必要性を考慮し、バランスの取れた余白設計をすることがポイントです。

    UI/UXとの関係も考慮する

    操作性や情報設計との関係も考慮し、ボタン周囲やリンク先など機能面での余白の必要性にも配慮します。

    UIデザインにおいては、情報設計と操作性を両立する必要があります。関数面で必要なパーツを使用しやすい状態にするためにも、十分な余白が必要です。

    例えば、ボタンやアイコン、入力フォーム周囲に適度な余白を取ることで、インタラクティブ要素が鮮明になり操作容易性が向上します。逆にリンクテキストの連続した部分は余白を狭くして可読性を確保するといった使い分けが重要です。

    余白とはデザインにおける“意図的な空間”

    ウェブサイトやアプリのデザインで余白を意識的に活用することで、情報の伝達性や可読性を大幅に高める効果があります。文字や画像、ボタンなどの要素に適切な余白を設けることで、ユーザーはストレスなくコンテンツを読み進め、重要な情報に気づきやすくなります。

    また、デザインにメリハリとリズム感が生まれ、訴求力も増します。余白は決して“無駄なスペース”ではなく、効果的な活用がデザイン力の証となるのです。

    ウェブサイトやアプリで余白デザインを意識するメリット

    余白とは、デザイン要素の周囲に意図的に設けられた空間のことです。具体的には、文字や画像、ボタンなどの要素間に適度な間隔を設けることで、情報の伝達性や可読性を高める効果があります。

    ウェブサイトやアプリのデザインで余白を意識する主なメリットは以下の通りです。

    • ユーザーが情報を読みやすくなる
    • 重要な情報が際立ち、見落としが防げる
    • 画面のゆとりが生まれ、ストレスなく利用できる
    • デザインにメリハリが生まれ、訴求力が増す

    文字だけで構成されたページでは、ユーザーは情報を探すのにストレスを感じます。しかし、適切な余白を取ることで、ユーザビリティとデザイン性を高めることができるのです。

    ウェブサイト運営者やアプリ開発者にとって、余白の効果を理解し、使い方をマスターすることは大切なスキルといえます。

    余白デザインが果たす3つの重要な機能

    余白には以下の3つの重要な機能があります。

    情報の区切りをつけ、読みやすさを向上させる

    文字や画像などの要素に適切な余白を設けることで、情報のまとまりが明確になります。これにより、ユーザーは疲れずにコンテンツを読み進めることができます。

    要素の強調や視線の誘導を行う

    戦略的に余白を配置することで、特定の要素をアクセント化し、ユーザーの視線を誘導することができます。重要な情報に注目してもらう効果が期待できます。

    デザインのリズム感やバランスを整える

    ページ内の余白を均等に配置することで、視覚的なリズムを生み出し、調和の取れたデザインバランスを実現できます。具体的には、各コンテンツブロックの周囲に等間隔のマージンを設けたり、セクションとセクションの間に固定のスペースを確保したりすることができます。

    こうしたリズミカルなレイアウトは、ユーザーの視線の流れをスムーズにし、疲れない読み心地を提供します。また、ウェブページ全体のバランスも安定させるので、高いデザイン性を実現できるのです。

    以上のように、余白は単なるスペースに留まらず、デザインを通して重要な働きを発揮します。意図的な配置が大切です。

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      余白デザインの効果と意義

      余白の効果的な活用により、読みやすさの向上から視線誘導まで、デザイン性を大幅に高めることができます。要素間の適切な余白は情報の区切りとして機能し、強調したい要素の周囲に余白を設けることで注目度が増します。

      また、余白のバランスを考えることで、リズミカルで調和の取れたレイアウトが実現可能となります。状況に応じた余白の設定がデザイン力の向上につながります。

      情報の区切りをつけ、読みやすさを向上させる

      適切な余白によって要素間の区切りが明確になり、情報のまとまりが分かりやすくなります。文字どうしの間隔(行間、字間)を開けることで、読みやすさが向上します。段落間にスペースを設けることで、情報の区切りが生まれます。

      特にウェブページでは、画面の限られたスペースに多くのテキスト情報が詰め込まれがちです。しかし、文字の径や行間、段落間に十分な余白を取ることで、読みやすさは飛躍的に向上します。一方、余白が狭いと文字が密集し、ユーザーは意識的に読むことが困難になります。余白は可読性を左右する重要な要素なのです。

      要素の強調や視線の誘導を可能にする

      特定の要素(文字、画像等)の周囲に意図的に余白を設けることで、その要素を強調できます。また、ページ内の余白の量や配置を調整することで、視線の流れをコントロールし、重要な要素へユーザーの注意を自然に誘導できます。

      具体的には、見出しの上下に余白を設けてトップ要素を強調したり、キービジュアルの左右に空間を作って注目させたりできます。逆にコンテンツ間の余白を狭めることで、分断したくない内容のつながりを示すことも可能です。このように余白は、ユーザーの視線誘導と要素の強調化に大いに寄与します。

      デザインのリズムとバランスを生み出す

      各要素に適切な余白を均等に配置することで、視覚的なリズムが生まれ、調和の取れたレイアウトが実現されます。余白のバランスを取ることで、デザインの安定感と高級感が醸成されます。

      具体的には、コンテンツブロックの上下左右に等間隔の余白を取ることで、ページ全体に視覚的リズムが生まれます。また、各ブロック内の行間余白を揃えることで、リズミカルな垂直方向のリズムも生み出すことができます。

      このように、余白によるリズムが、デザインの調和と美しさを支えているのです。

      内側と外側で異なる効果を発揮

      内側の余白は要素内のパディングとして情報の区切りをつけます。外側の余白は要素と要素の間隔を空け、階層関係を明確にします。状況に応じた余白を設定することが重要です。

      例えば、段落テキストの場合、行間や字間に適度な内側余白を取ることで読みやすさが向上します。

      一方、見出しと本文の間に外側余白をとることで、見出しの位置づけが明確になります。内側余白は読みやすさ、外側余白は情報アーキテクチャーと位置づけるとイメージしやすいでしょう。状況に応じ、内側と外側の余白を使い分ける感覚がUIデザインの要となります。

      余白デザインの注意点

      デザインをきれいに見せるためのポイント

      ウェブデザインを洗練されたクオリティに仕上げるためには、余白の設定が非常に重要です。特にコンテンツ量の多いページでは、文字や画像、その他要素に過不足ない余白を意識的に設けることがポイントとなります。

      余白が狭すぎると情報量が密集し可読性が下がりますし、逆に余白が大きすぎると画面の荒廃感が生じます。要素ごとの必要な余白量を考慮し、全体として統一感を保ちながらバランスよく配置することがデザイン品質MAXの条件と言えます。

      段落間隔、画像とテキストの間余白、ボタン周囲のスペースなど、状況に応じた適正量の余白を心がけましょう。それが、視認性と美観を両立させるための近道です。

      余白設計の要は「バランス」と「関連性」

      ウェブページにおける余白設計で大切な考え方が2つあります。1つは「バランス」、もう1つは「関連性」です。

      ページ内の余白量や配置のバランスを考慮し、要素間の視覚的な調和を保つことで、全体のまとまりを演出することができます。一方で、関連するコンテンツどうしを近接配置したり、逆に非関連な情報には十分な余白を確保したりする必要があります。

      要素同士の関連性を意識しつつ、余白によるレイアウトのバランス感も併せて調整することが、デザインのまとまりにつながります。この「バランス」と「関連性」の両立が、余白設計の要の考え方だといえます。

      バランス感覚を意識した余白設計

      余白デザインでは、バランス感覚を意識することが重要です。余白の付け方や大きさには、デザインのコンセプトや要素の重要度などによって適切なバランスを求める必要があります。均等すぎる余白や不均等すぎる余白は、デザインに違和感を与える可能性があるため、バランス感覚を大切にして設計することが求められます。

      例えばメインビジュアルの下に大きな余白を置き、見出しと本文の行間は若干狭める、といった具合に重要度に応じたバランスを考慮しましょう。要素サイズと余白量にメリハリをつけることで、情報の体系化が可能となります。

      逆に全ての余白を均一にしてしまうと単調な印象に。微妙に量を変化させながら調和を保つことが、デザインセンスの証しと言えます。

      余白デザインの実例(日本語と海外の違い)

      余白を活用した海外のデザイン例

      海外サイトのデザインでは、余白が非常に戦略的に利用されています。

      海外のニュースサイト

      例えば、ニュースサイトでは、記事タイトル周囲や写真キャプションに適切な余白を設けることで、情報量が多くともスッキリと可読性が高められています。

      海外のショッピングサイト

      またショッピングサイトでは、商品写真と説明文のバランスを余白で調整するレイアウトが多く見受けられます。過不足のない余白バランスが商品の訴求力を最大化している好例です。

      具体的には、メインビジュアルの下部に大きな余白を設けて視線の先読みを誘導したり、商品群の間隔を広くとることで高級感演出を図るなど、効果的なUI演出がなされています。

      日本の場合は、コンテンツを詰め込みすぎがちですが、海外サイトの余白活用法からは、ゆったりと空間を配置することのメリットを学ぶことができるでしょう。

      余白を活かした日本のデザイン例

      国内サイトで特徴的なのは、写真やイラストと文字の間に和紙のように微妙な余白を設け、高級感や繊細さを演出したデザインです。飲食店のメニューや美術館パンフレットにこの手法がよく使われています。

      また、文字主体の場合でも行間や段落の間に適度な余白を取ることで、ゆったりとした読み心地が実現されています。こうした繊細な余白表現が国内サイトならではの特徴といえます。

      この傾向から垣間見えるのは、情報密度よりも、空白とコンテンツの調和を優先させる国内特有の美意識だと考えられます。写真1枚に文字を密集させるより、ゆったりと余白を設けて邪魔しないといった姿勢がうかがえます。

      ウェブにおいても紙媒体の伝統を引き継ぐ形で、極力煩雑さを排除し、すっきりとした印象を演出する余白設計が日本サイトの特徴だと言えるでしょう。

      最後にデザインに対する考え方を整理しよう

      ウェブサイトにおける余白の活用は、単なるビジュアルデザインの範疇を超え、ユーザーエクスペリエンスの最適化、ひいてはビジネス成果の最大化に寄与します。適切な余白が、ユーザーのサイト操作性を高め、信頼感と安心感を醸成します。

      特にEコマース領域においては、余白を戦略的に活用することがコンバージョンアップにつながるため、経営者としても十分認識が必要です。

      余白がユーザー体験に与える影響

      ウェブサイトにおいて、余白は単なるスペースに留まらず、ユーザー体験の可読性・操作性に大きな影響を与えます。適切な余白設計をすることで、ユーザーはストレスなくコンテンツを閲覧できるため、サイトへの評価も高まります。

      例えば、テキストブロックに行間や段落の余白を適切に設けることで、読みやすさが指数関数的に向上します。逆に余白が不足すると情報が詰まって見え、うまく処理できないストレスをユーザーが感じやすくなります。

      同様にUIパーツ周囲の余白も操作性に影響します。ボタンやアイコンが手狭な印象だと、クリックしづらさを感じます。適度な余白があることで使いやすさが左右されるのです。

      売上コンバージョンに結びつけるためのポイント

      余白のあるデザインは信頼性が高く、コンバージョン率の向上が期待できます。特にEコマースサイトでは、商品パネル周囲の余白を最適化することで、付加価値感と操作性を高めることができます。購買意欲につながりやすいので、積極的に取り入れたいアプローチです。

      具体的には、商品画像と説明文の行間、商品パネルの周囲マージンを過不足なく設定することが重要です。過密な印象は安っぽさを演出してしまいますが、逆にマージンが大きすぎて露出が下がると注目度も下がります。

      最適な余白をデータから導き出すことで、ユーザーの視認性や操作性を高めつつ、ブランディング面での訴求力も高めることが可能です。余白最適化でコンバージョン最大化を図りましょう。

      デザイナーへの管理職からのアドバイス

      デザイナーには、情報設計との整合性を図りつつ、機能面とデザイン面のバランスをいかに取るかを考えてもらいたい。時に利用者視点にとらわれすぎることがあるので、事業目的達成に必要な視点で余白設計を牽制していきたい。

      具体的には、情報量と操作性の両立を図るべく、UI要素周囲のマージンはある程度担保しつつ、コンテンツ部分は密度を高める、といったバランス感覚が求められます。

      デザイナーの創造性をうまく引き出しつつ、管理職としてのビジネスセンスのフィードバックを密に行うことが望ましいでしょう。お互いの良い意味での緊張関係が新しい気付きを生むはずです。

      まとめ

      本記事では、余白がウェブデザインにおいて、いかに重要な意味を持つかについて解説してきました。UI設計や情報アーキテクチャー構築において、過不足のない適切な余白こそがユーザーエクスペリエンス向上に不可欠な要素だと再認識いただけたでしょうか。

      当社では最新のAIを活用したウェブシステム開発を行っていますが、その設計・開発プロセスにおいて、特にUIデザインと情報設計で余白に着目しています。お客様の課題解決に役立つサービス開発を実現するために、常に最適な余白の追求をテーマの一つとしています。

      ウェブサイトやアプリの開発でお困りのことがございましたら、是非Jiteraまでご相談ください。丁寧なヒアリングをもとに最適なサービス開発のご提案を差し上げます。

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