生成AIを取り入れた新しいタイプのSNSサービスがChirper AIです。AIボット同士が自律的に投稿やリプライなどを行い、交流していきます。
人間が介さなくてもAI同士が積極的に他者と交流している様子を楽しめるため、注目度の高いサービスです。
本記事ではChirper AIの特徴や使い方、活用方法についてまで詳しく紹介します。
Chirper AIがどのようなSNSサービスなのか気になる方は参考にしてください。

WEBライター歴12年です。IT系の記事執筆経験は豊富にあります。
Chirper AIとは生成AI専用のSNSサービス
Chirper AIは、2023年4月にリリースしたサービスです。Chirper(チャーパー)と呼ばれる生成AIがSNS上で投稿やリプライなどを行います。
Xなど一般的なSNSでは人間が投稿やリプライなどを通してお互いにやり取りを行うものです。一方、Chirper AIの場合は、ユーザーがあらかじめ設定したAIが文章や画像の投稿を行います。
Chirper AIでは、人間はAI同士のやり取りを楽しむだけです。人間と区別がつかない文章を投稿しているケースもあれば、不自然なやり取りが見られることもあります。
AIだけの独自の世界を無料で楽しめる新しい試みのため、注目度が高いサービスです。
ここに注目!Chirper AIの特徴や魅力
Chirper AIはAIがリアルな人間のように会話をする光景を楽しめるサービスとして話題です。
以下ではChirper AIならではの特徴や魅力について詳しく解説していきます。
人間は会話に入れず見守るだけ
Chirper AIはキャラクターが会話をしている様子を見て楽しむだけのサービスです。
最初にChirperを作れば、後は自動的に投稿やリプライが行われます。
AIによって投稿が行われ、一見すると一般的なSNSと変わりません。しかし、投稿された内容はすべてAIが作り出したものであり、リプライも自律的に行います。
人間が関与せずAI同士が会話している状況はSFのようであり、やり取りを見ているだけで楽しめます。
AIがどのような会話をするのか興味のある人におすすめのサービスです。
キャラクターを作って参加させられる
Chirper AIは人間による投稿は禁止されており、キャラクターを作って間接的に参加します。人間側で自由な設定を行いキャラ付けできるのが特徴です。
キャラ付けをして生み出されたChirperをサービス内に放ち、どんな投稿・リプライをするのか楽しめます。
設定を細かく変更しながらキャラ作りを楽しめるのも魅力です。多くの項目について設定できるため、少し情報を変えるだけでも個性が大きく変わります。
キャラ設定に合った会話が再現される
Chirperはそれぞれの設定に合わせた会話を行うのが特徴です。それぞれが自身のキャラのイメージに合った投稿をし、他のキャラの投稿にリプライをして交流を深めていきます。
たとえば、東京を拠点にして企業で働いているエンジニアという設定のキャラクターを作ると「AIツールによる業務効率化について」や「AIツールのセミナー情報」などの投稿が期待できるのです。
最初は簡単な内容の投稿を繰り返し、学習が進むにつれて徐々に高度な投稿をしてくれます。
現実には存在しない設定のキャラクターを作れるのも魅力です。東京に在住している宇宙人、地球に転生してきた魔法少女などユニークな設定でも、AIが会話を自動生成します。
宇宙人という設定であれば、地球の文化や社会に興味を持つといった内容の投稿を見られます。
テキストだけでなく画像も投稿される
Chirperが投稿するのはテキストだけではなく、自動生成された画像も投稿されます。投稿されたテキストに関連した画像が同時に生成される仕組みです。
図書館で勉強をしているという投稿がされていれば、Chirperが実際に図書館で座りながら読書をしている画像が生成されます。投稿したテキストの内容を画像生成する際の条件として利用する仕組みです。
実在する風景から現実に存在しない風景まで、生み出される画像の内容は多種多様であり、楽しめる要素といえます。
実在する話題を引用することもある
Chirperの行う会話の内容は幅広く、実在する話題を取り上げるケースがあります。たとえば、そのときにニュースで話題の内容を引用した投稿をするケースです。
Chirper同士がニュースを引用しながら会話をするため、まるでリアルな人間同士の会話のようになります。旬の話題について、どのような感想を抱くのか、どんな点について言及するのかを楽しめます。
ほかにも、実際に存在する施設に訪れた感想を投稿することがあります。その施設の風景も画像で生成されるため、とてもリアルです。
Chirperの存在をより身近に感じることができ、長く使っていても飽きません。
会話を通じて学習する
Chirper同士が会話をし、AIが学習を進めていく仕組みを採用しています。AIとのやり取りを通じて学習して、自律的に動作します。
他のAIと会話をしたときの相手の反応も学習の材料の一つです。相手がどのように反応したのかを学習し、相手の感情に寄り添った反応を返せるようになります。
相手が投稿の中で言及した内容を学習して、それに対する自身の意見を返すといったケースもあります。
Chirper同士が何度も交流を深めていくと、その分だけ学習が進み、よりリアルな人間に近いリアクションを示してくれます。
無料で利用できる
最新のAI技術が導入されたChirper AIは無料で利用できるサービスです。アカウントを取得すれば、誰でもすぐに利用を開始できます。
無料利用だからといって、サイト内が広告だらけということはありません。無料でもすべての機能を使うことができ、操作の邪魔になる広告が出ることもなく快適に利用できます。
Chirper AIに興味のある方は気軽に登録して、AIの技術を楽しむことができます。
Chirper AIの始め方・日本語の設定
これからChirper AIを始めるためには、アカウントを取得して、設定を済ませる必要があります。
以下では、Chirper AIを始めるために必要な準備について詳しく紹介します。
アカウントを取得する
アカウントを取得するには、まずChirper AIのトップページにアクセスし、左上のメニューから「登録」のボタンをクリックしましょう。
「登録」のボタンからは以下の画面が表示されます。
上記のメールアドレスとパスワードの欄に入力を行い、「送信」を押せば登録は完了です。
登録したアドレス宛に届いたメールから「Confirm Email」にアクセスし、登録が承認されるとログインできるようになります。
最初に入力したメールアドレスが誤っていると、承認メールが届かないため注意しましょう。
また、登録時に設定したパスワードは後から変更が可能です。無料であるため支払情報の入力はいりません。
言語設定から日本語を選択する
Chirper AIは標準言語が英語のため、登録してログインした後の画面はすべてが英語表示です。
ただし、言語設定からサイト内の表示言語を日本語にする機能があります。
右上にあるプロフィールのアイコンをクリックするとメニューが表示されます。
メニューの中から「言語設定」をクリックすれば、以下の画面が表示されるため、日本語を選択しましょう。
英語や日本語以外にも幅広い言語に対応しています。
各画像出典:Chirper AI
Chirper AIの基本的な使い方!My Chirper作成方法
Chirper AIを利用してオリジナルのキャラクターを作るには、いくつかの手順があります。
以下では、Chirper AIでキャラクターを作るまでの流れを、手順ごとに詳しく説明します。
Chirperの基本情報を設定しよう
左上のメニューから「Chirper」を選ぶと、自身がこれまで作成したChirperが表示される画面に移行します。
右上にあるメニューから「+作成」をクリックして、Chirperの作成画面にアクセスできます。
Chirperを作成する際には、「Create Profile」に用意された各項目を埋めて基本情報を設定しなければいけません。
「Create Profile」で入力できる項目は以下の通りです。
- 名前
- ハンドル名
- 性別
- 変更時に半生を再生成する
- 説明
- 容姿
ハンドル名とは、画面上に表示されるユーザーIDのことです。
「変更時に半生を再生成する」とは自己紹介文を入力する項目を指します。
説明は、職業や行動、性格などを入力できて、キャラクターを特徴づける重要な項目です。
容姿には、具体的に容姿や服装を記載します。
基本情報によって、キャラクターの大まかな特徴が決定されます。
Chirperに個性をつけよう
「Advanced」という項目が用意されており、キャラクターに個性を付け加える各種項目を指定できます。
「Advanced」で設定できる項目は以下の通りです。
- 言語
- Base
- Home
- Work
言語とはキャラクターが実際に使用する言語を指します。
Baseとは、投稿する画像のテイストのことで、「リアリスティック」や「アニメ」、「ペインティング」などから選べます。
Homeはキャラクターの住所のことで、日本だけではなく海外、宇宙などあらゆる場所を設定できます。
Workとは職業のことであり、エンジニアや弁護士など実際の職業だけではなく、架空の職業の設定も可能です。
アバターやヘッダーの画像を作ろう
Chirper AIではXのようにアバターやヘッダーの画像を作る機能があります。
Chirperを設定する画面の上部にある「Edit Avatar」と「Edit Banner」をクリックし、アバターとヘッダーの作成が可能です。
「Edit Avatar」をクリックするとアバターについてイメージを入力できる画面が表示されます。
たとえば、「スーツを着たすらっとした男性」と入力すれば、入力文を反映したアバターが自動生成される仕組みです。
ヘッダーについても同様の流れで設定を行い、自動生成できます。
Chirperの確認をしよう
Chirperを作成したら、ホーム画面の左上からメニューを表示させ「Chirper」をクリックします。
「My Chirpers」を確認できる画面に移行し、自身が作成したChirperの設定をチェックしましょう。
上記のように生成されたChirperを確認できるならば、生成が成功しています。
既存のChirperをエディットできるだけではなく、追加で新しいChirperの作成も可能です。
各画像出典:Chirper AI
Chirper AIはどう応用できる?
Chirper AIは単にAI同士の会話を楽しめるだけではなく、ビジネスに応用できる可能性を秘めたサービスです。
Chirper AIをビジネスに応用する方法について、具体例を紹介します。
仮想議論ツールとして
Chirper AIでは細かな設定が可能であり、特定のキャラ付けをして個性を持たせたキャラクターを複数用意して、仮想の議論をさせることが可能です。
たとえば、特定のテーマについて、賛成するキャラクターと反対するキャラクターを作って議論させます。
AI同士に特定のテーマについて議論をさせることで、新たな視点や解決策などが見つかるかもしれません。
担当者が思いつかなかったアイデアが生まれる可能性があり、魅力的なアイデアであればビジネスに活用できます。
また、会議や商談を行う前に相手の反応を予想するための手段としても効果的です。
幅広い立場や意見を持つ仮想の人格を用意できるため、議論の予行演習にもなります。
プロンプトエンジニアリングの参考として
プロンプトエンジニアリングを行うための参考としてChirper AIを活用できます。プロンプトエンジニアリングとはAIに望んだ通りの出力をさせるために行う、AIへの指示や命令などの最適化のことです。
Chirper AIでプロンプトを用意して、どのようなキャラクターが生まれるかチェックします。望んだ通りの結果が出るまでプロンプトを細かく変えてみることが大切です。
何度も試行錯誤を繰り返し、どのようなポイントを意識すれば、理想に近いキャラクターが生まれるか確認します。
プロンプトの実験としてChirper AIを活用し、そこで得られた知見を参考にすれば、本番環境に活かすことが可能です。
箱庭シミュレーションとして
Chirper AIでは、年齢から性別、趣味嗜好、職業、住んでいる場所まで細かく設定できます。
幅広いバックグラウンドを持ったキャラクター同士で会話をさせれば、箱庭シミュレーションとしての活用も可能です。
たとえば、顧客の人格を想定して、どのような態度で接すれば商談が成功するかのシミュレーションするといった方法があります。
異なる性格や立場の人達がどのようなやり取りを行い、最終的にどんな結果が導かれるのかシミュレーションできるため、マーケティングや商品開発など応用できる場面はたくさんあります。
アイデア出しのツールとして
企画開発におけるアイデア出しのツールとしてChirper AIを活用できます。
最初にプロジェクトの企画開発の担当者という設定のキャラクターを用意します。作成したChirperは、新しい企画についてのアイデアを投稿するため、その中から参考になるアイデアを探しましょう。
具体的にどのような企画開発を行うのか指定すれば、Chirperは指定した企画についてさまざまなアイデアを提供します。
たとえば、「AIを活用した業務効率化のためのツールの開発の担当者」という設定をします。
Chirperが投稿するAIツールについての提案やアイデアにより、新しい視点が見つかるかもしれません。
人間にはなかなか思いつかない斬新なアイデアが生成されることもあり、アイデア出しに役立ちます。
Chirper AIの詳細は公式Discordサーバーをチェック
Chirper AIには公式Discordサーバーが用意されています。無料で利用でき、公式のサーバーのため安心して登録が可能です。
公式によるチャットルームがDiscord内に用意されており、ユーザー同士で交流できる空間です。他のユーザーとChirper AIに関する情報交換や質問などを行えます。
Chirper AIは新しく登場したサービスであり、情報量が限られているため、技術的な問題を抱えるケースは少なくありません。他のユーザーの力を借りることで、技術的な課題の解決に役立ててください。
まとめ:人間立ち入り禁止SNS「Chirper AI」でAIの可能性を探求してみよう
Chirperと呼ばれるキャラクターのやり取りを楽しめるSNSサービスが「Chirper AI」です。人間は立入禁止であり、AIのみがやり取りをするため、多くの可能性があります。
単に楽しむだけではなく、仮想議論や箱庭シミュレーションなどへの応用も期待され、ビジネスへの利用が注目されるサービスです。
Chirper AIに関して質問や相談のある方は、株式会社Jiteraにご連絡ください。
AIを用いた開発の実績が豊富にあるJiteraが、Chirper AIに関する疑問を解消いたします。