働き方改革により企業はワークライフバランスや長時間労働を見直すことが求められています。
そこで、重要になってくるのが業務効率化です。
業務効率化とは業務の「無駄」を省き、より効率的に業務を進められるようにすることです。
労働人口の減少により、限られたリソースで今までと同じ量の業務をこなさなければなりません。
しかし、業務効率化に取り組んでも見える化されていなければ効果を感じることができませんし、改善することもできません。
そこで効果的な方法が業務効率化の数値化です。
本記事では業務効率化の数値化の重要性について解説をしていきます。
2014年 大学在学中にソフトウェア開発企業を設立
2016年 新卒でリクルートに入社 SUUMOの開発担当
2017年 開発会社Jiteraを設立
開発AIエージェント「JITERA」を開発
2024年 「Forbes 30 Under 30 Asia 2024」に選出
業務効率化の数値化とは?その重要性
業務効率化を進めていく際に重要となるのが「目的」と「目標設定」です。
目標は目的ごとの「指標」をもとに数値化をすることで、どのくらい目標が達成できているか把握しやすくなります。
業務効率化を進めるうえで必須となる「指標」2つを紹介します。
- KGI(Key Goal Indicator)
重要目標達成指標 = 企業が目指す最終目標数値 - KPI(Key Perfomance Indicator)
重要業績表か指標 = KGIへのプロセス数値
それでは、なぜKGIとKPIが必要なのでしょうか。
KGIがなければ・・・
→ 最終目標の数値がなければ何を目指せば良いか不明瞭になってしまいます。
KPIがなければ・・・
→ 最終目標へのプロセス数値がなければ仮にKGIを達成できたとしても、どこが
良くてどこが良くなかったのかが分からず次へ生かすことができません。
業務効率の数値化のメリット
業務効率の数値化の重要性について解説をしました。業務効率の数値化をするメリットは多くあります。具体的には以下のメリットがあります。
- 目標設定の明確化
- 課題の特定
- 改善効果の測定
- データに基づいた意思決定
- 組織全体の活性化
それでは各項目について詳しく見ていきましょう。
目標設定の明確化
企業規模に関わらず、成長し続けるには明確な目標設定が必要です。質の高いKPI・KGIの設定が業務効率化の成功を決めるといっても過言ではありません。
最終目標であるKGIを達成するためにKPIを設定しますが、業務効率を数値化することで現状どのくらい達成できているのかを正確に把握することができます。
KPIを達成するには何をすべきかを設定しやすくなり無駄なく、目的に添った行動ができるようになります。
課題の特定
業務効率を数値化することで、目標達成のプロセスの全体を可視化することができるため、無駄のないタスク管理をすることができます。
数値化することで課題を特定しやすくなる
↓
課題が特定され改善策が明確になる
↓
効率的に課題解決への行動につながる
このような良い循環ができ業務の効率化の成功へつなげることができます。
改善効果の測定
業務効率化に取り組む上で、改善効果の測定は必ず必要になってきます。改善効果の測定として具体的な指標を使用して測定するのが効果測定の基本となります。
効果測定の指標には定量的効果と定性的効果の2つの指標を使います。
- 定量的効果
作業時間の削減、コストの削減など数値から見る評価方法です。 - 定性的効果
従業員の満足度、顧客の満足度など客観的な数値に基づいて測定するものです。
業務効率を数値化することで正確に定量的効果を測定することができます。
組織全体の活性化
業務効率が数値化されることで達成すべき目標値が具体化され進捗状況が管理しやすくなります。
組織やチームで数値化された結果を共有し目標達成を効率的に進めることができます。
次に達成すべき目標が明確になるため、達成度合いで客観的でかつ公平な人事評価を行うことができるようになります。
成果だけではなくそこに到達するまでのプロセスも含めて評価することができます。
結果として評価されることで従業員のモチベーションの向上につながり、組織全体の活性化が見込めます。
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業務効率を数値化することによる目標設定のポイント
では、実際に業務効率の数値化の目標設定をする際のポイントと、どのような目標を設定したら良いか具体例を挙げて解説していきます。
ここでポイントとなるキーワードは「SMART」です。
それでは詳しく見ていきましょう。
目標設定のポイント
目標設定の方法の一つにSMARTの法則というものがあります。
SMARTの法則とは1981年にジョージ・T・ドラン博士が提唱したもので、世界中のビジネスパーソンが目標を立てる際に使われています。
「SMART」は、次に挙げる5項目の頭文字をとったものです。
- Specific・・・具体的
- Measurable・・・計測できる
- Achievable・・・達成可能性
- Relevant・・・関連性
- Time-bound・・・明確な期限
以上の5つの要素に添って目標を設定します。
「目標は適切であるか」「達成できる可能性のある目標か」など様々な視点からチェックできるため、成功の確率が高まると言われています。
目標設定の具体例
SMARTの法則について説明をしましたが、実際にどのような目標設定をするとよいか具体例を挙げて紹介していきます。
例として、事務職で経理の仕事をしていると想定し、業務フローの改善をしたいと考えた場合SMARTの法則に基づいて目標を設定してみましょう。
Specific・・・業務フロー改善と効率化
Measurable・・・業務にかかっていた日数を1日減らす
Achievable・・・各工程で約1時間の業務削減
Relevant・・・業務フローを改善することでミスが減る
Time-bound・・・今期中
SMARTの法則を使うと上記のような目標設定ができます。
業務効率や進捗を数値化できるツール
業務効率や進捗を数値化する重要性について解説してきましたが、いざ数値化しようとしてもどのように進めてよいか分からない場合があるかと思います。
その際に役に立つ以下のツールをご紹介します。
- みえるクラウド ログ
- ジンジャー人事労務
- ワークライフログ
- MIERU(ミエル)
- Scale Cloud
では、一つずつ詳しく見ていきましょう。
みえるクラウド ログ
みえるクラウドログで解決できる課題は主に以下の4つです。
- 残業時間の削減
- 案件別収益の可視化
- リソースアロケーション
- 異常行動の検知
みえるクラウドログは「作業画像の分析」「ログデータの分析・可視化」「異常検知」の3つの主要機能があり、社内業務の見える化を推進することができるツールです。
業務用PCにインストールすることでPCの作業履歴とPCの画面を記録し、誰が、どんな業務に、どのくらい時間を使っていたかを見ることができます。
業務が可視化されるだけではなく、ログとして記録されるためデータとして蓄積されるため、課題の解決に活用することができます。
ジンジャー人事労務
ジンジャー人事労務は労務関連の手続きを効率化することができる人事・労務管理のクラウドシステムです。具体的には次のような機能があり、活用することで大幅に作業時間を削減することができます。
- 組織管理:従業員を顔写真、名前で表示ができる組織図
- 従業員管理:従業員情報を1ページでまとめて確認することができる
- ロール管理:従業員ごとに編集や閲覧などの権限設定をすることができる
- ダッシュボード:集約された人事情報をリアルタイムで自動集計・グラフ化をすることができる
- 項目カスタマイズ:企業ごとの項目を自由に追加をするこができる
- 入社処理:入社手続きに必要な従業員情報をWEB上で収集、自動で反映することができる
- マイナンバー管理:オンライン上で厳重管理し、各ジンジャーサービスで利用することができる
- システム連携:他のジンジャーサービスと連携することで、人事情報の一括変更ができる
ワークライフログ
ワークライフログはPCのログを自動収集し、AIがログ解析をおこなうことで手間をかけずに「働き方改革」に必要な業務の可視化を行うことができます。
PCのログから自動集計できるため、1日に何をやったか手入力が不要なため、可視化を意識することなく業務に集中することができます。
ワークライフログでできることは次の通りです。
- 業務フローチャートの自動生成
- 繰り返しが多い業務の可視化
- プロジェクトごとの収支状況の分析
- PCログデータのCSVエクスポート
- 1日単位での業務工数推移を分析
- 業務改善施策の費用対効果の管理
MIERU(ミエル)
MIERUはKPIマネジメントツールです。
社員ごと、会社全体の売り上げ目標の達成や経営課題の解決を実現することができます。
MIERUには以下の機能があります。
- ボードでKPIの進捗管理
- グラフで水位確認
- テンプレートで入力の効率化
- 集計機能でKPIの詳細確認
MIERUの特徴は「つかいやすさ」にあります。誰でも現状がすぐに把握できるように業務状況がひと目で確認できる表示になっています。
入力もテンプレートに従って入力をするため、使い方が複雑で「進捗確認の作業工数が増えてしまった」という心配はありません。
Scale Cloud
Scale Cloudは数値を基に組織全体のPDCA促進により業績目標達成の可能性を高めることができます。Scale Cloudを利用することで次のような課題を解決することができます。
- 予算達成の再現性が低い
- 業績の予測が困難
- 数値の収集や加工に工数がかかる
Scale CloudはGA4やSalesforceなどの多種多様なツールのデータが集約できることに加え、財務三票までまとめてKPIの数値とリンクさせることができます。
また、ダッシュボードでは組織で共通認識をもつためのダッシュボードと、個人でカスタマイズをして利用することができるダッシュボードの2種類を分けて管理することができることが、特徴のツールです。
Jiteraは、業務効率化とデジタルトランスフォーメーション(DX)の実現に特化したソフトウェア開発会社です。高度な技術力と豊富な実績を活かし、貴社の業務プロセスを可視化・最適化し、生産性の向上と業績アップを支援いたします。
Jiteraの業務効率化アプリ制作の特徴
- 業務プロセスの可視化と課題特定のためのコンサルティング
- KPIとKGIの設定による目標の数値化と進捗管理
- 業務効率化を実現するカスタムソフトウェアの開発
- ツールの導入支援と運用サポート
Jiteraでは、業務効率化のためのソリューションを、貴社のビジネス特性とニーズに合わせてカスタマイズします。単なるツールの提供だけでなく、目標設定から評価方法まで、トータルでサポートいたします。
業務効率化を通じて、貴社のビジネスを加速させたい。そんなお考えをお持ちなら、ぜひ一度Jiteraにご相談ください。私たちが、貴社の成長と発展に全力を尽くします。お気軽にお問い合わせください。
業務効率化の成果をプレゼンテーションで見せる方法
業務効率化の取り組みにより成果が得られたら、社内で共有する必要があります。そこで、重要になるのがいかに分かりやすくプレゼンテーションを行い次のアクションにつなげられるかが、ポイントになってきます。
次の2つの観点から効果的なプレゼンテーションは何かについて解説します。
- 効果的なプレゼンテーションのポイント
- 見える化による影響とは
では一つずつ見ていきましょう。
効果的なプレゼンテーションのポイント
プレゼンテーションのポイントは次の通りです。
- 明確なメッセージを持つこと
- グラフや図表を使う
- 成功事例などを挙げ主張を裏付ける
効果的なプレゼンテーションを行うには、まず何を伝えたいかを明確にすることが重要です。
業務効率化の成果については、グラフや図表を用いてデータを分かりやすく見せることで一目で成果を主張することができます。
他の具体的な事例や成功事例を挙げて、データや統計で主張を裏付けることでより説得のあるプレゼンテーションをすることができます。
これらのポイントに気を付けて専門用語はなるべく使わず分かりやすい言葉を使用して発表をするとよいでしょう。
見える化による影響とは
業務効率の見える化やプレゼンテーションによる成果の見える化はさらなる業務効率の改善に直結します。
組織全体が成果や、次の課題を把握しやすくなり、適切な対策を迅速に講じることができます。
また、見える化によって自分の業務の管理をしやすくなり、結果として自己管理能力や、従業員のモチベーション向上につなげることもできます。
業務改善を一時的な取り組みにするのではなく、継続的に行っていくためにも成果の共有や業務効率の見える化は効果があります。
目標達成に向けた評価方法の設定
目標達成には適切な評価方法が必要となります。
では、適切な評価方法とはどのようなものでしょうか。
次の2つの観点から解説していきます。
- 目標に基づいた評価基準の設定
- 評価方法の運用と改善
では一つずつ見ていきましょう。
目標に基づいた評価基準の設定
目標に基づいた評価基準の設定は、目標達成の進捗を客観的に測定し、成果を評価するための基準を明確にすることが重要です。
予め目標達成の定義や期限を設定し、達成度合いを評価するための基準を決めておきます。これには、数値目標や期間目標、品質目標などが含まれます。
業務効率の評価をするには「日常業務成果」や「業績目標達成度」などの数値を使って評価ができるように評価基準を設定するとよいでしょう。
評価方法の運用と改善
評価基準を設定しても、社内に浸透しなければうまく運用することはできません。従業員に周知し、継続して運用していくことが重要です。
明確かつ適切な評価基準で評価をする必要がありますが、一度決めた評価基準でも状況に合わせて改善していくことも必要です。
定期的に評価方法を見直しましょう。
まとめ:業務効率化の数値化でビジネスを加速
本記事では、業務効率の数値化はビジネスを加速させる重要な手段であることを解説しました。
業務効率の数値化は具体的な数値を用いて業務プロセスの効率を評価し、課題を特定し改善ができます。
また、数値化することによって目標達成度や進捗状況を把握しやすくなり、組織全体のモチベーション向上にもつなげることができます。
業務効率化の方法とツールを活用し、ビジネスの成長に生かしたい場合は是非Jiteraへご相談ください。