Airtableを利用したいと検討している方のなかには、どんなことができるのかに加えて具体的な使い方を知りたい方もいるかと思います。ほかにも、機能や導入のメリットを知りたい方もいるでしょう。

そこでこの記事では、Airtableに関する基本情報や使い方、機能などを詳しく解説します。Airtableがどんなツールか理解でき、有効活用するための情報がわかる記事です。ぜひ最後までご覧ください。

目次

• Airtableとは
• Airtableの日本語対応状況
• Airtable（エアテーブル）とNotion・Kintoneとの違い
  • 基本的な特徴
  • 得意分野
  • 価格帯と課金体系
  • カスタマイズ性
  • 向いている組織
• Airtableの基本機能
  • データベース機能
  • データ管理機能
  • 共有・コラボレーション
  • 連携・自動化
  • レポート・分析
  • 無料プランと有料プランの比較
  • FREE
  • Team
  • Business
  • Enterprise Scale
• Airtableの使い方
  • 1. 初期設定
  • 2. ベース作成
  • 3. データ入力方法
  • 4. ビューの活用
  • 5. 共有・連携
• Airtable（エアテーブル）の活用事例
  • Riot Games
  • BlackRock
  • Scale AI
• まとめ：Airtableでビジネスアプリの基盤作り

監修者 kishi

2021年4月よりライター活動を開始。IT関連の記事執筆を多数経験。

Airtableとは

Airtableは、クラウドベースのプラットフォームで、リレーショナルデータベースを作成し共有するためのものです。

ユーザーフレンドリーなインターフェースを備えており、誰でも数分でデータベースを立ち上げられます。

Airtableは、スプレッドシートのように見えるデフォルトビューを持ちますが、実際にはリレーショナルデータベースであり、データだけでなく、そのデータ間の関係も格納します。

Airtableは無料プランを提供しており、無制限のベース、ベースごとに最大1,000レコード、6種類のビューオプション、最大5ユーザーまで利用可能です。

より多くのレコード（ベースごとに最大50,000）、20GBの添付ファイル、さらに多くのビューオプションを利用するためには、チームプランにアップグレードし、ユーザーあたり月額20ドルを支払えます。

Airtableは、CRMの管理、プロジェクトの追跡、コンテンツの計画など、多様な用途に使用できます。また、Airtable Automationsを使用して、Airtableベース内で最大50の自動化ワークフローを作成可能です。

300,000以上の組織がAirtableを使用しており、ビジネスプロセスの実行、グローバルマーケティングキャンペーンの管理、製品ロードマップの管理などに利用されています。

Airtableの日本語対応状況

Airtableの日本語対応状況については、基本的にAirtableのインターフェースは英語で提供されています。

Google Chromeやその他のウェブブラウザの自動翻訳機能を使って一定レベルの日本語対応が可能です。

しかし、日本語サポートがないことが使い方を理解する上での障壁となっている場合もあるようです。

また、日本語に対応してほしいというユーザーの声もあります。

Airtableは完全な日本語対応を提供しているわけではなく、英語のインターフェースに対応するためにはブラウザの自動翻訳機能を利用するなどの工夫が必要です。

Airtable（エアテーブル）とNotion・Kintoneとの違い

AirtableとNotion・Kintoneとの違いは以下のとおりです。

3つのツールの違いを把握していると、より自社に合ったものを選べるでしょう。

基本的な特徴

Airtableは、スプレッドシートとデータベースを融合させた革新的なツールで、直感的なインターフェースが特徴です。エクセル感覚で操作でき、複雑なデータ管理も簡単に行えるため、業務の効率化に役立ちます。

テキスト、画像、チェックリストなど様々なデータ形式をサポートし、プロジェクト管理やタスク追跡に最適です。また、カスタマイズ性が高く、チームのニーズに合わせたワークスペースを構築可能。多機能でありながら操作が簡単な点が支持されています。

得意分野

Airtableは、データベース管理やプロジェクト管理、在庫管理に優れたツールです。

スプレッドシート感覚でデータベースが構築でき、各データをリンクさせることで情報の一元管理が可能です。プロジェクト管理では、タスク進捗や担当者の可視化が簡単で、効率的なチーム運営が実現します。

また、在庫管理にも最適で、商品や数量、入出庫状況をリアルタイムで把握できるため、在庫の適切な調整が可能です。柔軟で多機能な管理が求められる業務に向いています。

価格帯と課金体系

Airtableの価格体系は、無料プランから始められるため、小規模チームや個人にも適しています。無料プランでは、基本的な機能と1,200レコードまでの管理が可能です。

さらに、月額10ドルの「Plusプラン」では、拡張機能や5,000レコードをサポートし、月額20ドルの「Proプラン」では、10,000レコードや高度なフィールド管理、カスタムビューが追加されます。

大規模なチームには、カスタム価格の「Enterpriseプラン」もあり、より強力なセキュリティやサポートが利用できます。

カスタマイズ性

Airtableは、APIやZapierといった連携ツールを活用することで、業務に合わせた高度なカスタマイズが可能です。APIを使えば、他のアプリケーションとの自動データ同期が実現し、手作業を減らして業務効率化が可能です。

また、Zapierを利用することで、メール送信やタスク管理ツールなど多様なサービスとAirtableを接続し、ワークフローを自動化できます。

プロジェクト管理や顧客データの一元化がさらに効率化し、柔軟な業務環境の構築が可能です。

向いている組織

Airtableは、中小規模のビジネスやスタートアップ、特にデータ管理を重視するチームに最適なツールです。スプレッドシートとデータベースの柔軟な機能を兼ね備え、プロジェクト進行やタスク管理、顧客データの一元管理が簡単に行えます。

特に、ビジネス初期段階のスタートアップや少人数チームには、直感的なインターフェースとコストパフォーマンスが魅力です。

カスタマイズ性の高さにより、業務内容に応じて柔軟に活用できる点が、データ管理の精度を求める組織に向いています。

Airtableの基本機能

Airtableの基本機能は以下のとおりです。

• データベース機能
• データ管理機能
• 共有・コラボレーション
• 連携・自動化
• レポート・分析

以下で Airtableが提供する基本機能とそのメリットを解説します。データ管理やプロジェクトトラッキングなど、ビジネスでの利用シーンを具体的に確認しましょう。

データベース機能

Airtableは、データベース機能を持ちながらもノーコードで利用できることが特徴です。そのメリットには以下が挙げられます。

• スマートフォンからも利用しやすく、直感的な操作が可能
• データベースの構築が簡単であり、初心者でも使いやすい
• 図（figure）をセルに挿入する際に優れた機能を持ち、データの可視化を強化している

Airtableのデータベース機能は、Webプロジェクトにおいて、2次元のスプレッドシートから3次元のAirtableに移行する際やExcelやスプレッドシートからのデータ移行の際に役立ちます。

Airtableはスプレッドシートとデータベースのハイブリッドであり、簡単にデータベースを構築できる便利な機能を持っています。

スプレッドシートからの移行が容易であり、初心者でも使いやすいため、Excelやスプレッドシートからの切り替えがスムーズに行えます。

Airtableでは「ビュー」の作成と設定が重要であり、スプレッドシートにも絞込条件を指定できる「フィルタ」機能があるため、データの整理や可視化を効果的に実行可能です。

スプレッドシート機能は、Webプロジェクトにおいて、2次元のスプレッドシートから3次元のAirtableに移行する際に、データベース的思考が必要です。

Airtableはスマートフォンからも利用しやすく、視覚的なデータ整理が可能なため、フレキシブルな作業環境をつくりたい場合に適しています。

Airtableのカンバンボード機能は、タスクを視覚的に管理しやすくする機能であり、タスクの進捗状況を一目で把握できるビュー形式です。カンバンボードでは、リストからビュー形式を変更することができ、タスクを見やすく整理できます。

カンバンボード機能は、タスク管理やコラボレーションを効果的に行うためのツールとして利用されています。

データ管理機能

Airtableは、ノーコードでデータベースを構築できる柔軟なデータ管理ツールです。プログラミング知識が不要で、簡単な操作だけでデータベースを作成できるため、初心者からプロまで幅広いユーザーに適しています。

また、Airtableは様々なデータ形式に対応しており、テキスト、数値、ドロップダウン、チェックボックスなど、用途に合わせてデータのタイプを自由に設定できます。

これにより、タスク管理や在庫管理、プロジェクトの進捗状況の把握など、複雑なデータ管理を効率的に行うことが可能です。

共有・コラボレーション

Airtableはプロジェクトの進行状況やデータを他のメンバーと共有する際、電子メールを通じた共有や簡単にアクセスできる共有可能なリンクの生成が可能です。

また、リアルタイムの共同編集機能を活用することで、複数のメンバーが同時に編集でき、スムーズなチーム作業が実現します。

さらに、各項目にコメントを追加できるため、フィードバックや意見交換も簡単に行えます。こうしたAirtableの共有機能により、チーム内でのコミュニケーションが円滑になり、効率的なプロジェクト管理が可能です。

連携・自動化

Airtableは連携・自動化機能が充実しており、効率的なデータ管理をサポートします。例えば、Google DriveやBoxと同期させることで、画像やファイルをAirtable内で一元管理できるため、必要なデータを簡単にアクセス・共有できます。

また、レコードが更新されるとスクリプトを自動実行する機能も備えており、反復作業を効率化可能です。自動化機能により、例えば新しいタスクが追加された際に通知を送信したり、データを自動集計するなど、業務の効率をさらに向上させます。

Airtableの連携と自動化は、プロジェクトの進行を円滑にする重要な要素です。

レポート・分析

Airtableはビュー機能を活用することでデータをカレンダーやガントチャート、ギャラリーなど視覚的に分かりやすい形式で表示でき、プロジェクトやタスクの進捗状況を一目で把握できます。

また、定期的なレポート生成が可能なため、進捗の確認や業務報告がスムーズです。さらに、特定の条件が満たされた際に通知を自動送信できる機能もあり、タスクの優先度や締切などの重要な情報をリアルタイムで把握できます。

Airtableのレポート・分析機能は、データの見える化と効率的な管理に役立つ強力なサポートツールです。

Airtableの費用とプラン

Airtableを活用するうえで重要なポイントは無料プランと有料プランの違いです。コストパフォーマンスを最大化するためにも、両者の違いを比較して把握しましょう。

以下で無料プランと有料プランの違いとコストパフォーマンスを最大化する方法を解説します。

無料プランと有料プランの比較

以下はAirtableの各プランをまとめたものです。

Airtableはプランごとに機能が異なるため、最適なものを選んでコストパフォーマンスを最大化しましょう。

FREE

AirtableのFREEプランは、手軽に始められるデータベース管理ツールとして人気です。無料プランでも最大1,200件のレコードや2GBの添付ファイルが利用可能で、タスク管理やプロジェクト整理に十分な機能を備えています。

また、グリッドやカレンダー、ギャラリーなど多様なビューに対応しており、直感的にデータを整理・表示可能です。無料でも、他ユーザーとの共有やリアルタイムでの共同編集ができるため、個人利用から小規模なチームまで手軽に活用できる点が特徴です。

Team

AirtableのTeamプランは、チームでのデータ管理を効率化するための機能が充実しています。Teamプランでは、1ベースあたり50,000件のレコードと5GBの添付ファイル容量が利用可能で、大規模プロジェクトにも対応可能です。

また、優先サポートが受けられるほかにユーザーごとのアクセス権設定や詳細な権限管理機能も備わっており、メンバー全員が安全かつ効率的に作業できます。共同編集や自動化機能も強化されており、チームの生産性向上をしっかりサポートします。

Business

AirtableのBusinessプランは、企業向けに特化した高度な機能を提供します。このプランでは、1ベースあたりのレコード数が10万件、添付ファイル容量が20GBに増加し、大規模なデータ管理が可能です。

また、カスタムアプリやAPIの利用ができ、業務ニーズに応じた柔軟な自動化が実現します。さらに、詳細なアクセス権設定や監査ログ機能が搭載されており、セキュリティを重視する企業にも安心です。チームでの共同作業を効率的に進められる点が特徴です。

Enterprise Scale

AirtableのEnterprise Scaleプランは、大規模企業向けに設計された最上級のプランです。このプランでは、無制限のレコード数と添付ファイル容量が提供され、複雑なデータ管理を容易にします。

さらに、シングルサインオン（SSO）やユーザーの自動プロビジョニング機能があり、高いセキュリティと管理効率を実現します。カスタムフィールドや高度なAPIアクセスも利用可能で、企業特有のニーズに応じた柔軟なデータ活用が可能です。

これにより、大規模なチームでも効率的にコラボレーションできます。

Airtableの使い方

Airtableの使い方で重要なポイントは以下のとおりです。

1. 初期設定
2. ベース作成
3. データ入力方法
4. ビューの活用
5. 共有・連携

上記のポイントを把握したうえで、Airetableを使うとより有効活用できるでしょう。

1. 初期設定

Airtableは公式サイトの右上にある「Sign in」からアカウントを作成できます。アカウントは必要な情報の入力をはじめとした初期設定が必要ですが、googleやAppleのアカウントと連携すると省略可能です。

2. ベース作成

Airtableでのベース作成は簡単で、数ステップでデータベースを構築できます。まず、Airtableにログインし、「Add a base」ボタンをクリックします。次に、テンプレートを選択するか、新規作成を選びます。

テンプレートを使えば、タスク管理やプロジェクト計画など目的に合った構成がすぐに利用可能です。

新規作成の場合、カスタムフィールドを自由に追加し、テキストや数値、チェックボックスなどの形式を設定できます。これにより、柔軟にデータを整理し、視覚的に管理可能です。

3. データ入力方法

Airtableでのデータ入力は直感的で効率的です。まず、作成したベース内のグリッドビューに移動し、各セルをクリックしてテキストや数値を直接入力します。

フィールド形式は、テキスト、数値、日付、チェックボックス、ドロップダウンなど多彩で、データに最適な形式を選べます。また、他のシートやアプリからデータをコピーして貼り付けることも可能です。

さらに、Airtableにはフォーム入力機能もあり、チームや外部からのデータ収集も簡単に行えます。

4. ビューの活用

Airtableのビュー機能は、データの視覚的な整理と管理を効率化します。グリッドビューやカレンダービュー、ガントチャートなど、さまざまな形式が用意されており、目的に応じたデータの表示が可能です。

例えば、プロジェクト管理にはガントチャートでの進捗確認、イベント管理にはカレンダービューが適しています。

ビューごとにフィルタや並べ替えも設定でき、必要な情報を素早く見つけられるでしょう。この柔軟性がAirtableのデータ管理をさらに効率的にします。

5. 共有・連携

Airtableの共有・連携機能は、チームでのコラボレーションとデータ管理を簡単にします。リンクを生成してデータを共有できるため、メンバーはリアルタイムでの編集やフィードバックが可能です。

また、Google DriveやSlack、Zapierなどの外部アプリと連携し、ファイル共有や通知の自動化を実現できます。これにより、プロジェクトの進捗やデータの更新がチーム全員に瞬時に伝わり、効率的に管理可能です。

Airtableの共有・連携で、円滑なチームワークが期待できます。

Airtable（エアテーブル）の活用事例

Airtableの活用事例には以下があげられます。

• Riot Games
• BlackRock
• Scale AI

上記を把握することで、事例をもとにしたAirtableの活用が可能です。

Riot Games

Riot Gamesは世界中でのゲーム開発や公開、サポートを行い、代表作「League of Legends」をはじめとしたゲームを提供している会社です。同社はAirtableを活用し、データ共有により従業員のエンゲージメントを把握し、チームを戦略分野に集中させています。

Riot Games の IP 戦略ビジネス オペレーション ディレクターの Kate Lilly Rella 氏はAirtableはファンに驚きと喜びを提供することが可能となり、Airtableが情報管理に大きな役割を果たしていると評価した事例です。

BlackRock

BlackRock傘下のAladdin Wealthチームは、Airtableを使ってファイナンシャルアドバイザー向け製品開発を効率化しています。製品管理やエンジニアリングなどの部門が連携するためのアプリを構築し、週80時間の作業削減や迅速な機能提供を実現しました。

Airtableにより、製品リリースの透明性が向上し、グローバルチーム全体が最新情報を把握できる体制が整っています。

Scale AI

Scale AIは、AIイノベーションを推進するため、年次カンファレンス「TransformX」を開催し、Airtableを使用して講演者や予算などのデータ管理を効率化しています。わずか14人のチームでイベントの運営を行い、30,000人以上の参加者を集めることに成功しました。

データの一元管理により情報共有がスムーズになり、迅速な対応と価値創出が可能となっています。

まとめ：Airtableでビジネスアプリの基盤作り

ここまでAirtableについて、基本的な情報から使い方、費用や事例などを解説しました。

Airtableは直感的な操作でビジネスに使えるデータベース構築などができる便利なツールです。

Airtableは外部のシステムと連携させることで、シナジーを生み出せるメリットがあります。これまで使っていたデータをさらに有効活用できるでしょう。

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