業務の効率化が求められる中で、多くの企業でシステム導入が進んでいます。本記事を読んでいる方の中にも、急にシステム導入を担当することになり、困っている方もいるのではないでしょうか。システム開発会社の数は膨大です。開発会社ごとに得意とする分野や開発手法があり、その中から自社の開発目的に合った会社を正確に見極め、発注をするのは至難の業でしょう。
そこで本記事では最適なシステム会社を見つけるための、以下の点について解説します。
最後まで読むことでシステム開発会社探しから、初回の打ち合わせで確認すべきことまで段階を追って理解することができます。
最もポピュラーなのがインターネットで検索する方法です。「システム開発会社」や開発要件、業種、目的などのキーワードで検索を行うことでシステム開発会社を探すことができます。
メリットとしては、要件に合ったシステム開発会社を即座に見つけることができる点です。特にシステム開発会社は中小企業やベンチャー企業も多いので、インターネット検索によって初めて目にする企業もたくさんあることでしょう。しかし、ホームページ上では各企業の得意分野や実際に依頼することとなった場合の流れが具体的に見えづらく、依頼先の選定が難航するデメリットもあります。選定に悩んだ挙句、知名度の高い大手に依頼をして、高価な見積もりを提出されるといったことも少なくありません。
自社が過去にシステム開発を行った際に発注や見積もり依頼をしたシステム開発会社の中から選定するといった方法も有効です。 この方法では、既にやり取りをしたことがある企業の中から選定するため、担当者も決まっており、やり取りがスムーズに進むのがメリットです。初めての依頼先に問い合わせをするのは億劫なもの。そういった部分を省いて本題に入ることができるので、見積もり提出までの流れもスムーズに進みます。一方で、以前に発注した際と開発要件が異なったり、内容や開発目的が違ったりすると、対応できない分野で引き受けてもらえないこともあります。
システム開発のポータルサイトを活用してシステム開発会社を探す方法もあります。この方法では、希望する要件などを入力フォームに記載するだけで、たくさんのシステム開発会社の中から要件に適った企業を抽出することが可能です。サイトによっては、そのまま相見積もりを一斉に依頼することもできます。反面、一斉に相見積もりを依頼すれば各社からの質問事項や提出された見積もりを確認するなどといった対応に時間を取られてしまいます。また、入力フォームによる見積もり依頼のため、自社の開発要件が明確になった状態で、その要件を入力フォーム上へ的確に表現できるだけのシステムへの理解度が求められます。
システム開発会社を探したら、次はその中から委託先を選定する必要があります。システム開発においては複数社への相見積もりが基本ですが、見積金額の安さだけで委託先を選定してしまうと、失敗につながる恐れがあります。システム開発会社の選ぶ際の着眼点は、主に次の3点です。
問い合わせをしたシステム開発会社が対応可能と回答したとしても、単に開発が可能であることと、その会社の得意分野であることでは成果物のクオリティに大きな差が出る場合があります。 また、開発環境によっても得意不得意や対応の可否があります。可能な限り事前にシステム開発会社に伝え、すり合わせを行うようにしましょう。得意分野であるかどうかについては、多くのシステム会社が自社のホームページ内で開発実績を紹介しているので、わかる範囲で内容を確認し、開発したいシステムと近い内容の実績が多い会社かどうかを見ておくことがおすすめです。
納品されたシステムを運用する中で運用保守などのサポート体制が充実しているかどうかも判断基準の一つに加えるとよいでしょう。特に近年のシステム開発は、従来のような納品して終わりの買い切り型から、納品後も運用サポートを行ったり、随時必要機能を追加したりする伴走型にシフトしつつあります。システムの用途によっても買い切り型か伴走型か変わってきますが、事前にサポート体制の内容とそれに必要なコストについても見積もりに加えてもらうなど、確認を行っておくことをおすすめします。
システム開発では頻繁に発注を行っていない限り、入念に下準備を行っても予測不能な事態は発生するものです。そういった場合にシステム開発会社の担当者とのコミュニケーションが重要になってきます。柔軟な対応が可能な担当者であれば、こうしたトラブル時であっても適切なアドバイスや調整を行ってもらえますが、難しい担当者だと場合によっては追加費用などを請求されてしまう可能性もあります。見積もり依頼時に窓口となる担当者を確認し、コミュニケーションが円滑にとれる相手であるか慎重に見極めるようにしましょう。
システム開発の委託先を選定したら、キックオフミーティングが始まります。この初回の打ち合わせで開発における様々な要件を決定していく場合が多いです。システム開発会社との初回打ち合わせで確認しておくべきことは主に次の3点です。
必ず打ち合わせで確認しておくべきことの一つに、システム開発における前提条件があります。これは納期や開発環境、システム開発会社に委託する開発作業の範囲や報酬の支払条件などが該当します。正式に契約締結を行う際に書面で明記される部分ではありますが、初回打ち合わせ時に確認をしておくと、その後の流れもスムーズに進めることができます。特にシステム開発に不慣れである場合、どこまでの内容を伝えるべきか迷うこともあるでしょう。その場合はシステム開発会社から質問を受け付けるようにすると、お互いに疑問点を解消した状態で開発工程に入ることが可能です。また、前提条件の内容については見積もり依頼時にRFP(見積もり提案書)を作成することで、明確化することができます。
システム開発の目的を、システム開発会社と開発工程に入る前に共有しておくことをおすすめします。開発したシステムをどのように利用するのか、どのような目的を達成するためにシステムを導入したいのか、具体的な使用方法や目的をシステム開発会社に伝えることで、操作感や使用方法もそれに沿ったものを納品してもらえます。
開発要件や開発環境だけではどのようにシステムを使うのかが見えず、開発要件は満たしているけれど使いにくいシステムが納品されることを防ぐことが可能です。業務の効率化やマーケティングなどどのような目的で、誰が使うのかを打ち合わせ前にまとめておくとよいでしょう。
システム開発を進める上で、トラブルは起こらないに越したことはありません。しかし、開発工程が進む中で競合他社の動きや、法制度の改正など様々な要因による状況の変化で、開発目的に合ったシステムを作るには、要件の変更が必要な場合があります。そういった場合の対応を、あらかじめ可能な限り明確にしておくことでトラブルが発生しても計画に大きな支障が出るのを防ぐことができます。もちろん全てのトラブルについて事前に調整をすることは不可能です。例えば、先に関係法令の変更が見込まれている場合は、事前に打ち合わせの中で触れるようにしシステム開発会社にもそのことを織り込んだ費用で契約してもらうなどの対応が考えられます。こうした内容がはっきりと決まった場合には、契約書にも盛り込んでおくとよいでしょう。
今回はシステム開発会社の選び方や探し方について解説をしました。システム開発会社選びは生活物となるシステムの質を大きく左右します。今回紹介したことを参考にシステム開発会社選びを行うことで、システム開発におけるリスクを低減することが可能です。
株式会社Jiteraでは独自の開発自動化プラットフォーム「JITERA」の導入と、エンジニアの勤務体系にフルリモートを採用することで実現した、国内外のハイエンドなエンジニアが質の高いシステム開発を短い納期と今までにないコストで行います。実績も数多くある上に、従来の開発速度より何倍も速いスピードと低いコストで開発が可能です。見積もりフォームに必要事項を入力するだけで、簡単に見積もり依頼ができますので、まずはお見積もりから始めてみるのもよいでしょう。